取材・文/輔老心 text by Suketake Shin撮影/村上庄吾 photo by Murakami Shogo 専門家に聞くシューズとパフォーマンス〜ランニング編(1) 「42.195kmを走るのは......少々やりすぎですね。正直、体に悪いです。ただ、競技として、文化としては、チャレンジしたくなりますよね。僕もフルマラソンを走りますよ。でも健康のためだけを考えるならば、ハーフマラソンまでがいいんじゃないですか(笑)」 そう言って笑うのは、スポーツにおける人体の動きを研究するスポーツパフォーマンス分析のエキスパート、龍谷大学の長谷川裕教授だ。 ランニングシューズの歴史的な転換に一役買った長谷川裕教授 世界的に有名なニューヨークシティマラソンの第1回は1970年、セントラルパークを4周するコースに127人が参加し、完走は55人だったが、現在では5万人が集う巨大イベントに成長した