魚やエビやカニなど私たちの食卓に欠かせない水産物は天然と養殖、どちらが多いかご存じでしょうか。正解は養殖です。世界で生産される水産物のうち、養殖は年間1億1000万トン余りで、水産物の半分以上を占めるまでに増えています。その養殖で今、注目を集めている日本発の技術があります。特定の色の「光」をあてて魚を早く大きく育てるという技術です。すでに実用化が始まったこの技術の不思議な効果を取材しました。(科学文化部記者 寺西源太) 「とても変わった養殖が行われている」という話を聞き大分県に向かいました。大分県の養殖ヒラメの生産量は、令和元年は643トンで全国トップと、魚の養殖が盛んです。 今回、訪れたのは大分県佐伯市の養殖業者「東和水産」です。 海辺に建つ建物の中に入ると、目を疑う光景がありました。 ヒラメを飼育している水槽全体が緑色に見えます。天井からつるされた緑色のLEDライトが日中の12時間、点
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