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参加者(読者)と選考委員が驚くほど熱くなる文学賞をご存知だろうか? 翻訳文学を愛する翻訳家と読者が、その年の一推しの翻訳作品を選出する「日本翻訳大賞」である。賞の立ち上げ時には、70万円を目標とするクラウドファウンディングに約340万円が集まったほどだ。 4月27日に行われた第5回の授賞式にも、200人超のファンが集まった。なぜこの賞はこんなにも参加者を熱くさせるのか――。選考委員の一人でアメリカ文学研究者/翻訳家の柴田元幸さんに語っていただきました。 読者の推薦文が熱い! 日本翻訳大賞は、主に文学の翻訳をしている翻訳家5人が、翻訳者仲間のよい仕事をたたえよう!と思い立ち、仲間たちの助けを得て、2015年に始めた賞である。 その5人とは、言い出しっぺの西崎憲をはじめ、金原瑞人、岸本佐知子、柴田元幸、松永美穂である。松永はドイツ文学の翻訳者で、あとの4人は英米文学。 日本翻訳大賞は、公もしく
文化勲章を受章した日本文学の研究者で、東日本大震災をきっかけに日本国籍を取得したことでも知られるドナルド・キーンさんが、24日朝、心不全のため、東京都内の病院で亡くなりました。96歳でした。 戦後、京都大学に留学したあとアメリカ・コロンビア大学の教授を務めるなどして、半世紀以上にわたって日本文学の研究を続けてきました。 平安時代から現代までの日本人が書いた日記について解説した「百代の過客」や「日本文学史」など、数々の著作を通じて独自の日本文学論を展開したほか、能や歌舞伎といった日本の古典芸能の評論にも活動の幅を広げ、日本文化について鋭い批評を加えました。 また、近松門左衛門や太宰治、三島由紀夫など、古典から現代の作家まで数々の作品を英語に翻訳し、日本文学を広く世界に紹介しました。 谷崎潤一郎や川端康成、三島由紀夫といった日本の文壇の重鎮とも親しく、ノーベル文学賞の選考を行うスウェーデン・ア
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