和菓子に必要なのは、伝統か革新か 2022年5月、東京・武蔵村山市の「紀の国屋」が廃業。突然の廃業を惜しむ声と共にSNSでトレンド入りしたワードが「和菓子離れ」でした。 その一方で京都には、かつては数億円のマイナスを抱え廃業寸前だった経営状態をV字回復させ、今ではヒット商品を連発する和菓子屋があります。 ▲お店の脇では菓子づくりに使っている地下水「醒ヶ井」をくむこともできる 市内の中心地、四条通に本店を構える「亀屋良長」。 創業220年の老舗でありながら、スライスチーズのようにパンにのせ、トーストすることであんバタートーストになる「スライスようかん」のほか、ナッツや洋酒を使ったモダンな和菓子を販売し、好評を博しています。 かといって、伝統をないがしろにしているわけではなく、創業時からつくり続けられている家伝銘菓「烏羽玉」は今も亀屋良長の代表的な一品です。 ▲波照間島産の黒糖の風味となめらか