体の温度は、体表に近いところと体の内部では違います。また、部位によっても異なります。平熱は、健康な時に同じ部位で何度か測定して把握しましょう。 監修:永島 計 早稲田大学人間科学学術院 体温・体液研究室 教授(医師、博士(医学)) ヒトの体温は体の表面か内部かによって違います。また、表面であれ内部であれ、どの場所かによっても異なります。 体の内部の温度を中心(コア)温、体表近くの温度を被殻(シェル)温といいます。(図1) コア温は、脳や心臓などの大切な臓器の働きを保つために高く安定しています。通常の環境(25℃前後の気温で薄めの衣類を身に着けた、暑くも寒くもない状態)におけるコア温は37℃前後で、若い成人の男性ではほとんどの人が±0.3℃の範囲に入ります。 一方、シェル温は、体表から熱を放散されるためコア温より低くなります。とくに外界と接している皮膚の温度は低く、32~33℃前後です。また