ネットは自由な表現ができない 中川淳一郎の『ウェブはバカと暇人のもの 現場からのネット敗北宣言』(光文社新書)は、当時現役のネットニュース編集者だった著者が、ネットを取り巻く様々な問題点を述べた本として大きな話題になった。 『ウェブはバカと暇人のもの 現場からのネット敗北宣言』の中で、ネットニュース編集者でありながらテレビ最強論を唱えていた中川。その考えは今も変わることがないという。 発売から約14年。この本を読み返してみると、あまりに内容が現代にそのまま当てはまるので驚かされる。例えば、本書ではネット炎上やバイトテロについて触れられているが、現在のネット界隈を見るとどうだろう。回転寿司店でいたずらをする動画が大炎上し、社会問題化している。依然として炎上は繰り返されおり、約14年前と何一つとして変わっていないのだ。 この本で中川がネットに感じていた違和感も、ことごとく現実のものになっている