巨大化する一方のファブ。一方で、お金のかかる巨大なクリーン・ルームを作らないミニマルファブが開発されている。ミニマルファブは半導体業界に一石を投じられるのか? 連載目次 かれこれ30年ほど、この業界に厄介になってきたが、うち半分くらいは自社ファブ(半導体製造工場)のある会社に、半分くらいは自社ファブのない会社(俗にいうファブレスというやつ)に属してきた。しかし、一貫して設計をしていたので、ファブに作ってくださいとお願いする側で、ファブ側に立っていたことはない。設計から見たファブというものは、商品を生み出すためには不可欠なパートナーではあるけれど、あればあったで、なければなかったで、いろいろ考えさせられることも多い存在でもある。 日本の半導体業界全体の元気がないのだからいたしかたないのだが、日本のファブも元気がない。最大の原因は進化を「諦めてしまった」ことが大きいと思う。ファブは、微細化が原