慢性的に発生するトラブル(慢性トラブル)を防ぐFTA(Fault Tree Analysis:故障の木解析)への注目度が急上昇している。大規模リコールの発生を機にFMEA (Failure Mode and Effects Analysis:故障モード影響解析)を学んだ人が、FTAの重要性に気づくケースが増えているのだ。FTAは、ある1つのトラブルを対象に、その原因を深掘りしていくことで対策を講じるためのツールである。重大な事故や図面のミス、製造不具合など、慢性トラブル発生率を大幅に下げることができる。 だが、FTAは、FMEAと同様に従来からある手法だ。なぜ、今、FTAへの注目度が増しているのか。「技術者塾」において「シンプルで強力なFMEAとDR ─導入事例とその体験実習─」と「シンプルで強力なFTA ─導慢性トラブルを撲滅する─」の講座を持つ、國井技術士設計事務所所長の國井良昌氏に聞