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ブックマーク / note.com/ruiu (7)

  • オープンソースビジネスの挑戦と現実|Rui Ueyama

    いい感じのオープンソース・ソフトウェアを書いて、それを元に起業することを考えてみたことがある人は結構いるようだ。実際に僕はここ1年半ほど、自作のオープンソース・ソフトウェアを元にビジネスを立ち上げようと試行錯誤してきた。その経験についてここでシェアしてみようと思う。 あらすじ薄々予期していたことではあったけれど、結論から言うと、そんなにはうまくいかなかった話ということになる。要点をまとめると次の通りだ。 「moldリンカ」というオープンソースのツールを開発して、それを元にビジネスを行おうとしていた そこそこ稼ぐことはできたものの、大きなリターンを得るのは難しかった ほとんどの企業はオープンソースを大々的に活用していても「無料のソフトウェア」にはお金を払うつもりはないし、払いたくても社内制度上できない 大きなリターンを得たいのならば、自作のオープンソース・ソフトウェアを元にサービスを立ち上げ

    オープンソースビジネスの挑戦と現実|Rui Ueyama
  • 音の良いポッドキャストを録音するために ― Turing Complete FMの収録テクニック|Rui Ueyama

    僕は最近Turing Complete FMというポッドキャストを運営しているのですが、その収録のためにポッドキャスト録音テクニックを結構研究しました。ここではそのノウハウをシェアしようと思います。音がよくて聞きやすいポッドキャストの収録に役立ててもらえると幸いです。 はじめにポッドキャストでは音質は死活的に重要です。音質の大切さは強調してしすぎることはないと思うのですが、この点は甘く見られがちなようです。音の悪い録音を何十分も聞くのは耳が辛くて不必要にストレスがかかります。よいコンテンツを届けたいのなら、音質という、コンテンツ以前の問題は解決しておくべきです。 良い音質のポッドキャストを作成するためには、良い音質で録音する必要があります。良い録音から良い出力を作るのは簡単ですが、悪い録音から良い出力を作るのは、どんなにポストプロダクションを工夫してもほとんど不可能です。悪い音で録音してし

    音の良いポッドキャストを録音するために ― Turing Complete FMの収録テクニック|Rui Ueyama
  • Cコンパイラ制作の夏期集中コースが思っていた以上にうまくいった話|Rui Ueyama

    2018年の夏に僕はセキュリティキャンプ(以下「セキュキャン」)というイベントでCコンパイラ作成コースの授業を行いました。授業はとてもうまくいったといってよいと思います。参加者は6人だったのですが、6人全員プログラミング技術がかなり飛躍的に向上したようですし、そのうち3人は期間中にセルフホスト(自分の書いているコンパイラで自分のコンパイラ自身をコンパイルできること)まで漕ぎ着けることができました。 この文章では、その授業をどのように僕が教えたのかということと、生徒にできるだけ多くのことを学んでもらって自信をつけてもらうために僕が何を気をつけていたのかという2つの点について説明します。 セキュキャンとはセキュキャンは5日間の合宿イベントで、学生を対象としてコンピュータセキュリティやプログラミングについて教えるというものです。いくつものコースが用意されているのですが、僕が受け持ったのは「集中コ

    Cコンパイラ制作の夏期集中コースが思っていた以上にうまくいった話|Rui Ueyama
  • 高頻度アルゴリズム取引業者の終わりなきスピード競争|Rui Ueyama

    誰にとっても通信速度は遅いより速い方がいいけど、情報の速さで利益を出している高頻度アルゴリズム取引業者にとっては、通信速度は死活問題だ。そういった業者のために、証券取引所間のレイテンシをマイクロ秒単位で減らすネットワークが、数百億~数千億円というお金を使って構築されている。ここではそういうネットワークについて書いてみよう。 いつの時代でも、証券取引の参加者にとって、他の証券取引所の状況をいち早く知ることは重要だった。他の人が知らない取引状況を知っていれば、それはある意味ちょっとだけ未来を知っているのと同じようなもので、わずかな時間とはいえ有利な売買ができるからだ。そのために昔から市場参加者は伝書鳩や電話などあらゆる方法で早く情報を得ようとしていた。とはいえ、人間がすべての注文を出していた時代は通信速度を極端に最適化してもあまり意味がなかったが、コンピュータを使ったアルゴリズム取引が一般化す

    高頻度アルゴリズム取引業者の終わりなきスピード競争|Rui Ueyama
    vcc
    vcc 2017/12/05
    2010年NYとシカゴは直線経路の光ファイバで14.5ミリ秒の経路を13.1ミリ秒に短縮。2012年マイクロ波中継ネットワークによって9ミリ秒に短縮。光ファイバは光速の2/3だが、マイクロ波はほぼ光速。
  • オーバーフローが引き起こした面白いバグの話|Rui Ueyama

    一度聞いたら忘れられないような印象深いバグというものがある。僕は数値のオーバーフローと聞くと必ずこの2つのバグを思い出してしまう。どちらも面白いエピソードなのでちょっと紹介してみよう。 一つ目は、初代Civilizationにあったバグである。Civilizationは文明間で戦う戦略シミュレーションゲームで、チンギスハンとかエリザベス女王みたいなプレイヤーを選んで、世界制覇か宇宙開発競争での勝利を目指すというゲームだ。 初代Civilizationにあったバグは、非暴力主義のガンジーが突然核攻撃してくるというものだった。原因は文明が民主主義を採用すると攻撃性が2下がるというロジックだった。初代Civではガンジーの攻撃性は全プレイヤー中で最小の1なのだが、ゲームが進んでインド文明が民主主義を採用すると、攻撃性がマイナス2されてオーバーフローで255になり、ガンジーがゲーム中で突如、極度に攻

    オーバーフローが引き起こした面白いバグの話|Rui Ueyama
  • メモリのビット反転エラーとセキュリティの話|Rui Ueyama

    ハードウェアのエラーでメモリの内容が化けてしまうことが稀にある。大抵のDRAMエラーはせいぜいプログラムがクラッシュする結果になるだけだが、データ破壊になることもありえるし、悪意のある使い方をすればセキュリティ破りに使うこともできてしまう。ここではメモリエラーとセキュリティの話をしようと思う。 メモリのエラー率は意外なほど高い。データセンターで大規模なマシン群を対象に実際に観測したところ、1年間に1回以上のエラーが発生したDIMMモジュールは全体の8%にのぼったそうだ。DIMM 1枚に数百億個のメモリセルが実装されているといっても、このエラー率はちょっとびっくりするくらい大きな数字ではないだろうか? サーバでは普通はエラー訂正付きのDIMMを使うので1ビットのエラーは問題にならないが、エラー訂正のないコンシューマ機器ではこれは実際的な問題になりえる。 メモリエラーを利用したセキュリティ破り

    メモリのビット反転エラーとセキュリティの話|Rui Ueyama
    vcc
    vcc 2017/11/20
    “大規模サイトと1ビット違いのドメイン名を取得して、メモリエラーで迷い込んできたトラフィックを獲得する実験では毎日1つ以上のリクエストが実際に送られてきた。”
  • 絵文字がある種のUnicodeバグを世界から一掃しつつある件について|Rui Ueyama

    UnicodeのUTF-16エンコーディングではほとんどの文字(コードポイント)は2バイトで表現されるが、Unicodeに後から追加収録された文字の多くは4バイトで表現される。4バイト文字がうまく扱えないプログラムというのはわりとよくある。しかし世界中で広く使われるようになった絵文字がよりによって4バイト文字であるせいで、そのような文字が扱えない問題がよいペースで解決に向かいつつある。それについて少し説明してみようと思う。 Unicodeが80年代から90年代初頭にかけてデザインされたときの目標の一つは、Unicodeに含まれる文字数を65536個以内に収めることだった。現代の文章を実用的なレベルで表すためには、漢字などを含めてもそれだけの種類の文字があれば十分だと考えられたのだ。当然これは1文字を2バイトで表すことを念頭に置いていた。つまりコンピュータの揺籃期から当時に至るまで単純に英語

    絵文字がある種のUnicodeバグを世界から一掃しつつある件について|Rui Ueyama
    vcc
    vcc 2017/11/13
    “1〜4バイト可変長のUTF-8、固定長にしたければ、無駄は多くなるけど1文字を常に4バイトで表すUTF-32がある。UTF-16は無駄が多いけど可変長という両方の欠点を合わせ持つ存在になった。”
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