年末年始に住居がない失業者に宿泊場所や食事を提供する東京都の「公設派遣村」で、一部の入所者が就労活動のため都から支給された現金を酒代やたばこ代に使い、施設内で禁止された飲酒などの問題行動を取っていたことが6日、分かった。都はすでに泥酔状態となった男性1人を退所処分にしたほか、悪質な入所者には退所時に支給額と領収書の差額の返金を求める方針。 派遣村は5日、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区、4日に閉所)から大田区の都の臨時宿泊施設に移転。都は入所期限の18日までの就労活動用の交通費と昼食代として、入所者1人当たり計2万2千円を支給した(562人、総額約1236万円)。ところが、多くの入所者が活動費を受け取った直後に近くの小売店で酒やたばこを購入していたことが判明。店員は「朝から1万円札を握りしめた入所者が大勢並んで買い物に来ている。たばこがかなり売れ、酒やスポーツ紙などを購
社会学(先日のエントリのフォローは後回しです。ごめんなさい。)今日は日本ではクリスマス・イブですね〜。日本ではクリスマスはカップルのためのイベントになっちゃっていますが、こちらではクリスマスは家族(特に子ども)のためのイベントです。なのでうわついた雰囲気はありません。家族と一緒に静かに過ごす人が大半。だから街も静か。さて。恋人といえば同棲(多少強引に)。出生率に関心のある家族社会学者、人口学者のあいだで前々から話題になっているのが、同棲と出生率との強い関係です。実際どれくらい関係があるのか見てみましょう。(同棲率はOECDFamily database、TFRはWorld Bank WDIより。同棲率は2001〜2007年、TFRは2002年のものを抽出。今回のデータにはなぜかスウェーデンが入っていません。残念。)やっぱり、見事に相関していますね。ちょっと外れているのがアメリカとアイルラン
承前*1 『東京新聞』の記事。文中に「県内」とあるのは埼玉県内ということ; 給食ない夏休み怖い 保健室で衣服洗濯も 養護教諭の見た子の貧困 2009年12月22日 シャンプーやリンスを用意し、風呂に入れない生徒を学校の保健室で洗髪−。学用品費などの就学援助を受給する小中学生が昨年度は県内で六万人を突破したが、学校現場では「衣」や「食」にも事欠く事例が増えているという。県内の中学校に勤める養護教諭金子由美子さん(53)は、九月に出版された「子どもの貧困白書」(明石書店)で「保健室から見る子どもの貧困」と題し執筆。「清潔な服を着せて食事をさせ、学校に送り出すという親の能力が欠けた家庭は珍しくない」と訴えている。 金子さんには、各地の小中高校の養護教諭から、さまざまな事例が寄せられている。 「夏休みが恐怖、と話す小中学生がいる。給食が主な栄養源で、夏休み後には十キロも体重が落ち、皮膚疾患も悪化し
男性性被害者の、HEART様からメッセージを頂きました。 ご本人の許可をいただき、こちらに掲載させていただきます。 男性性被害は、実はとても身近なものです。女性だけが性被害にあうわけではありません。 性犯罪の被害者として認識されている女性も、依然として根強い世間の無理解と偏見により、 被害を受けた後も、二次被害、三次被害と苦しむことになります。 男性は被害者として認識されてさえいません。 日本では、強かん罪は、男性には適用されないのです。 そのため、女性以上に、様々な偏見があります。 理解してもらうには、とても高いハードルがいくつもあります。 女性の性被害も「そんなに多いはずはない」と言う声をあちこちで聞きます。 ですが、そういう人に、あまりに辛すぎる思いを、誰が打ち明けようと思うでしょうか。 黙って横にいるだけです。サバイバーはとても敏感です。 実態を知らない、もしくは知りたくない、とい
以前、このブログのお客様がフェミニズム関連の話題は「同性でも理解が求めがたく、孤独」とコメントしてくださったことがある。私も同感だった。フェミニズムやジェンダー関連の話は、書籍で考えの方向性や情報を得て、現実を読み解く手がかりにして、自分が納得することが出来て(もちろん、これ自体、個人的には重大な意味なのだが)、場合によっては武器とするつもりだが、個人の日常はほぼ変わらない。 いろいろ読み漁った関連書籍は手近な親しくなった人にせっせと貸し出してみたが、啓発率は地を這うように低い。元々あまりフェミニズムっぽいことに縁がなさそうだったのに「変わった」友人は、一人しか思い浮かばない。大抵の人は一応読んだだけで特に興味も示さず、貸し出した本は、単に、私がそういう人間である事実を宣伝する役に立つだけだ。 まぁ、別に私から本を貸し付けられてない人がみても、職場のセクハラ防止講習会に嬉々として出かける様
オレゴン大学のMark Thoma(ソーマ?トーマ?)のブログの翻訳です。ブログやコラムの翻訳って、タイトルと頭の所だけ読んで訳しはじめてみたらはずれだった、ってのがよくあるんですが、これは結構面白かった。重役報酬などで、報酬が生産性を反映しているという素朴*1に完全競争市場を仮定した議論をちょくちょく見かけますからね。そんなの信じられませんよ。 最初に引用されているブルース・バートレットというのはアメリカの保守派の人で、レーガンの内政担当アドバイザーだったり、パパ・ブッシュこと湾岸戦争の方のブッシュの財務省で役職についてた人ですが、現在の共和党・保守派のなんでも減税!という考えに、レーガン時代の減税策は当時の状況の下で正当化されたもので、現状では減税は正しい経済政策ではないと反対したりしてる人です。 税制は累進的であるべきか? Mark Thoma 2009年12月15日 ブルース・バー
0.本文に入る前に 最初にお断りをします。この記事では、直接的な性暴力の被害経験の触れています。性暴力についての記述を読んだときに、気分が悪くなったり感情がセーブできなくなったりすることがあります。被害経験がある人はもちろん、そうでない人もご注意ください。(そうした記述を、身を守るために読まない、という選択もあるべきだと、私は思っています) 次に上記以外の理由で読む気がない人向けに、結論を書いておきます。 【結論】 性暴力において、被害者を出さないための、決定的な方策はいまだみつかっていない。他者と信頼関係を結ぼうとする中で、加害者は被害者に性暴力をふるう。加害者が性暴力という行為に至るメカニズムは、判明していない。他者とのつながりを求める限り、親密な関係におけるレイプは、防ぎきれない。だが多くの人々は、他者との親密な関係を拒絶することを、選ばないだろう。そこで、性暴力の危険性を認知しなが
⇒http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20091206/p1 ⇒http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20091206/p2 何から書いたらよいものか。いや、hokusyuさんに対してということではない。むろん批判でもない。 「獣」などいない。社会化された悪意に基づく人間のあまりに人間的な行為と、それによって裁かれる者しかない。そして、そのような者をもってして「獣」のレトリックを週刊新潮誌上で用いる――社会化された悪意に基づく個人の暴力を「獣」という「男性の本性」へと手間味噌に変換する――高名な作家先生がいる。その社会化された悪意がある。そういう話。そのような構造とその問題の話。その、理不尽極まりない暴力の話。それがなぜここまでこじれるか。この件について言及した人の中で、渡辺淳一の発言それ自体に同意した人を私ははてな界隈で見たことがない。 少な
マクドナルドとごはんパックとトイレクイックル 「他者回避」とはたとえばマクドナルドですね。女性が1人で外食するのは大変らしいですね。男なら吉牛でも定食屋でもがつがつ食えばいいわけですが、世間体があるのかそうもいかない。でもマクドナルドでは女性一人は当たり前ですね。マクドナルドがある安心感。 百円のごはんパックはすごいですね。レンジでチンしてあったかご飯。またこれがうまい。へたに自分で炊くよりうまい。かまどで人が張りついて火加減調整した時代から比べたら、コンビニで百円で買ってチンですから。 あと、トイレクイックル。濡れシートで便器を拭いてそのまま捨てる。水に溶けるので。雑巾で濡らして拭いてしぼって乾拭きしての手間はいらない。最新の便器は自動で便器の蓋が開くとか。生活のすみのすみまで商品が入り込んでいる。そりゃ結婚率も下がりますね。 生存が他者との強い協力関係の上に成り立っていた時代から、近代
さる2月7日土曜日に、東北大学のグローバルCOEプログラム「社会階層と不平等教育研究拠点」の開始記念式典と公開講演会があったので行ってきました。公開講演会と銘打ってあるので気軽な気持ちで行ったのですが、来場者のほとんどがフォーマルな格好をして来ており、受付で名札が渡されるなど、関係者以外が来ることを余り想定していない雰囲気だったので、少々申し訳ない気持ちになりました。 最初にCOEの趣旨説明や組織編成などが説明されていました。 最初の講演は、同志社大学の橘木俊詔先生による「格差社会の行方」でした。橘木先生は、最初に1998年の『日本の経済格差』を出版した後生じた論争についてコメントをしていました。また、先生は絶対的貧困と相対的貧困を区別し、OECDの調査で算出された日本の相対的貧困率15.3%は17.3%のアメリカに次いで先進国中第二位だったと述べ、絶対的貧困率が低いからと言って日本の貧困
私は以前ドイツで公開された『Sommer vorm Balkon』という映画を見た際に、「孤独と貧困」という日記を書いたことがあります。これは、現代ドイツでも近世の都市でも、貧困に落ちる人々の多くが家族などの安定した人間関係を持っておらず、社会的に孤立していることについて書いた文章です。 この「孤独と貧困」あるいは「貧困と人間関係」というテーマは、社会的排除の核心とも言える重要問題なのではないかと、私は感じています。私は、昨年公刊した「宗教改革期ミュンスターの社会運動 (1525-35年) と都市共同体 ―運動の社会構造分析を中心に―」(「西洋史研究」新輯第37号、2008年、86-117頁) という論文で、ミュンスター再洗礼派運動の支持者の社会階層を分析しました。そこで明らかになったのは再洗礼派になる傾向が強かったのは、子供を持たない独り身の成人女性、家を持たない貧しい成人男性だった蓋然
“24時間営業”望むのは「電車」がダントツ、「空港」は圏外に 24時間営業を望まれている施設は、10代から40代までの世代別、そして男女別でもダントツで【鉄道(電車)】。その理由は「終電は仕事、遊びを限定するから」(兵庫県/40代/男性)と、帰宅時間を制限されたくないという意見が圧倒的。「空港24時間化への受け皿のほかにも、ライフスタイルや労働環境の変化を考えてほしい」(兵庫県/30代/男性)と改善が熱望されている。 続いて「普通の仕事をしている人間には、不都合きまわりない営業時間を改善するべき」(愛知県/30代/女性)と【役所(区役所・市役所)】が2位に。同様の理由で【銀行】も3位に登場し、平日の昼間になかなか自由な時間をとれない会社勤めの人々から、その稼動時間への不満が集中した。 そして4位には【病院】。「救急車のたらい回しなどが問題になっている今の時代なので。緊急時に開院している病院
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