米仏の衛星が、複数の津波が重なりさらに高くなった津波(矢印の先の赤い部分)を観測。縦に走る黒い線は衛星の軌道=NASA提供 【ワシントン=山田哲朗】東日本大震災で起きた津波の複数の波頭が、太平洋上で重なり合い、より大きな津波になるところを米仏の海面観測衛星「ジェイソン1」がとらえた。 米航空宇宙局(NASA)が5日、サンフランシスコで開かれた学会で発表した。 こうした津波の重なり合いは、1960年に日本で大きな被害を出したチリ地震津波でも起きたと考えられてきたが、実際に観測されたのは初めてという。 津波は海底地形などに影響され進路を変える。別々の波頭が一つに合わさり、2倍の高さの波頭となると、勢いを失わず遠くまで到達すると考えられている。