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森友学園事件で首相には“忖度させた責任”がある “文集砲”で再燃した森友事件を世論は決して忘れていない 田中秀征 元経企庁長官 福山大学客員教授 「週刊文春」の報道によって、森友学園事件が再び炎上しつつある。 3月18日、上司から決裁文書の改ざんを強要されて、自殺に追い込まれた財務省近畿財務局の赤木俊夫氏の妻が覚悟を決めて大きく一歩を踏み出した。国と佐川宣寿元財務省理財局長に対して、損害賠償請求訴訟を大阪地裁に提起したのだ。 妻によると、「元はすべて佐川氏の指示」だと言う。「週刊文春」の取材には、亡き夫、赤木俊夫さん(享年54)の「手記」や「遺書」も公開した。 息をのんで読んだ赤木さんの手記と遺書 私は、手記や遺書が掲載された「週刊文春」(2020年3月26日号)を、息をのんで精読した。全文から受ける印象から、故・赤木さんの言うことに虚偽はないと確信した。そして、赤木夫妻の凜(りん)とした
安倍晋三首相は3月28日夜、首相官邸で記者会見を行い、新型コロナウイルスの感染拡大に対する現状認識や経済対策に対する考え方について語った。 経済対策の一環としては現金による給付を行う考えを示したが、その対象としては、「当面のキャッシュがない人」に限定する意向を示唆した。 また、感染の拡大状況については、「ギリギリ持ちこたえているが、瀬戸際の状況が続いている」と語り、現状は緊急事態宣言を発令すべき状況には至っていないとの認識を示した。 また会見の最後に、7年前の安倍政権発足以来、総理会見に通い続けながら一度も質問の機会を与えられてこなかったビデオニュース・ドットコムの神保哲生が、政権発足後初めて長谷川栄一内閣広報官から指名を受け質問の機会を得た。神保は他国で軒並み感染爆発が起きる中、検査件数が極端に少ないためデータの裏付けが必ずしも十分とは言えない日本が、「ギリギリ持ちこたえている」と首相が
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公文書改竄で自殺した近畿財務局職員の「手記」を手に、私は石破茂に会いに行った 佐藤章 ジャーナリスト 元朝日新聞記者 五月書房新社編集委員会委員長 3月18日午後2時前、私は東京の地下鉄半蔵門線、永田町駅構内を第2衆議院議員会館を目指して急ぎ足で歩いていた。地下鉄のホームには、永田町や霞が関に用事があるネクタイにマスク姿の人たちが思い思いに立っていた。 少なからぬ人が手に携えていた雑誌は、この日売り出したばかりの『週刊文春』だった。そのことは私にはすぐにわかった。 なぜなら私自身それを手に丸めて持っていて、地下鉄の中で熟読してきたからだ。 お目当ての記事はもちろん、森友事件に絡む公文書改竄問題に巻き込まれて自ら命を絶つことになってしまった近畿財務局職員の「手記」全文。 日本の政治経済の中心地、永田町や霞が関の住人たちがいかにこの問題に強い関心を持ち続けているか。そのことは、特に第2次安倍政
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幸せそうな街で幸せではない人 きのう17日のお昼、東京都内のとある駅前。私は赤木昌子さん(仮名)と待ち合わせていた。森友事件で公文書の改ざんを上司に強要され、自ら命を絶った財務省近畿財務局の上席国有財産管理官、赤木俊夫さん(享年54歳)の妻だ。会うなり昌子さんはしみじみと口にした。 「ここって幸せそうな街ですね」 確かに、そこは閑静な住宅街に近く、駅前商店街は家族連れの姿が多い。夫を亡くし、子どももいない昌子さんには辛く感じられるのかもしれない。「そうですね、そういう場所ですね」と答えると彼女は続けた。 「この幸せそうな街に住んでいる佐川さんは、きっともう幸せではないんでしょうね…」 「佐川さんもかわいそう」 佐川さんとは、元財務省理財局長で元国税庁長官の佐川宣寿氏。昌子さんは夫の死を巡り、佐川氏と国を相手に裁判を起こすつもりだ。その前に、一度佐川さんの自宅を見てみたいと望んだのだ。 私た
安倍昭恵が籠池泰典に100万円を手渡したことは間違いない。23日の証人喚問で枝野幸男が尋問を行ったとき、籠池泰典はこう言っている。「講演後、昭恵夫人が車で帰られた。私が見送りから戻って5-6分後、昭恵夫人から電話をいただいてそう言われた。内閣総理大臣の主人からとなると問題も多かろうと推察した」。重要な証言だが、この「そう言われた」というのは、枝野幸男の「昭恵夫人はその場で『黙ってて』と言ったのか」という質問に対しての回答である。つまり、見送りから5-6分後に昭恵からかかってきた電話は、口止めを念押しする趣旨だったということを示唆している。塚本幼稚園を出て車に乗った昭恵は、すぐに100万円を手渡した首尾を安倍晋三に報告したのであり、間違いなく人払いをした上で渡しましたと連絡したのだろう。そのとき、晋三が昭恵に、念のため籠池泰典に口止めの電話を入れとけと指示し、昭恵は言われたとおりにしたのだ。
国有地売却問題の舞台となった学校法人「森友学園」の前理事長で、詐欺罪などで起訴されている籠池泰典被告や、国会で安倍晋三首相の関与を追及した前衆院議員の福島伸享(のぶゆき)さんらが十六日、水戸市で森友問題などで懇談会を開いた。(越田普之) 懇談には、安倍首相を支援する保守系団体の日本会議を取材した著書「日本会議の研究」で知られる著述家の菅野完(たもつ)さんに加え、会場となった県護国神社の佐藤昭典宮司も参加した。 籠池被告は、自身の小学校名に名を借りようとした安倍首相について「(森友問題で)うそをついていることを私が一番、よく知っている」と話した。「タマネギの皮をむくように首相を見ていくと、経済優先で国体を守る人でないと気付いた。公約になかった改正水道法など法律も次々に作っており、国民は首相にだまされている」と語った。 福島さんは、首相から「私や妻が関係していたなら首相も国会議員も辞める」とい
安倍晋三首相は28日、衆参両院の予算委員会の集中審議に出席し、森友・加計(かけ)学園問題をめぐる質疑に答えた。新たに国会へ提出された文書をもとにした立憲民主党など野党の追及に対し、首相は自らの関与を繰り返し否定。森友学園との国有地取引に関する財務省の交渉記録に記述があった妻昭恵氏について「不正はしていない」と説明した。 森友問題をめぐり、首相は昨年2月、「私や妻が(国有地売却に)関係していたということになれば首相も国会議員も辞める」と答弁。今月23日に財務省が国会に提出した森友学園との交渉記録には、昭恵氏付の政府職員が国有地取引で財務省に問い合わせたことを示す文書があった。 28日の予算委で首相は、政府職員による「制度上の問い合わせ」とし、問題はないという考えを示した。昭恵氏が不正をしていないのか問われると、「不正というのは、例えば金品を授受して行政にこういうふうに政策を変えろということだ
森友学園への国有地売却問題で新たに文書が公開された9日、野党は一斉に政府を批判した。「隠蔽(いんぺい)だ」「まだ隠している文書があるんじゃないか」。衆院予算委員会の質疑で麻生太郎財務相を追及。佐川宣寿・前財務省理財局長(現・国税庁長官)の証人喚問も要求し、攻勢を強める構えだ。 財務省が新たな文書を参院予算委の理事懇談会に提出したのは、9日午前11時。午後1時に再開した衆院予算委の冒頭、立憲民主党の山内康一氏が早速取り上げた。 「昨年の国会審議の時も提出されていない。会計検査院の調査の時も提出されていない。今ごろになって出てきた」。こう批判し、麻生氏がいつ文書の存在を知ったのかをただした。 「今日ではありませんけど…
安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、今年1月まで文部科学事務次官だった前川喜平氏(62)が23日、東京都内で朝日新聞の取材に応じた。 内閣府から文科省に「総理のご意向」などと伝えられたと記された文書について、前川氏は「自分が昨年秋に、担当の専門教育課から説明を受けた際、示された」と証言。獣医学部の新設については、加計学園を前提に検討が進んだとして、「行政がゆがめられた」と語った。 前川氏が証言した文書は民進党が国会で示し、文科省に調査を求めたA4判の8枚。この中には、文科省が最短のスケジュールで獣医学部新設を実現するよう、内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと言われたと記された部分がある。朝日新聞も同じ文書を入手している。 「総理のご意向」「官邸の最高レベル」などの文言について
安倍晋三首相の知人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、文部科学省が、特区を担当する内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと言われたとする記録を文書にしていたことがわかった。 野党は「首相の友人が利益を受けている」などと国会で追及しているが、首相は「加計学園から私に相談があったことや圧力がはたらいたということは一切ない」などと答弁し、関与を強く否定している。 朝日新聞が入手した一連の文書には、「10/4」といった具体的な日付や、文科省や首相官邸の幹部の実名、「加計学園」という具体名が記されたものもある。加計学園による獣医学部計画の経緯を知る文科省関係者は取材に対し、いずれも昨年9~10月に文科省が作ったことを認めた。また、文書の内容は同省の一部の幹部らで共有されているという。 文書のうち、
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