中国の名門、北京大学も8月は夏休みで、キャンパスは静かだった。時折、この超一流大学への入学を夢見る若者たちのツアーバスが訪れたりはするが。「中国のハーバード」。そんな異名を持つ北京大学は、毎年2600人ほどの新入生を受け入れてきた。 ところが今年は、キャンパスの一見した静寂さとは裏腹に、学生や教授陣を巻き込んだ対立が騒動に発展しそうな動きが出ている。学内に新設されることになったエリート大学院が、外国からの留学生を多く受け入れ、授業は中国語ではなく英語で行われるといった計画が浮上し、学生や教授陣の間に反発が広がっているのだ。 新設されるのは「燕京学堂(Yenching Academy)」。1年制の大学院で、「中国学(Chinese Studies)」を学ぶ。院生は全員に奨学金が支給される。第1期生として100人を受け入れるが、中国人は全体の3分の1ほどで、あとは外国人留学生を見込んでいる。こ