国際自然保護連合(IUCN)ウナギ属魚類専門家グループのメンバーで中央大法学部の海部健三准教授(42)がこのほど、絶滅危惧種のニホンウナギの保全をテーマにした著書「ウナギの保全生態学」(B6判、170ページ)を出版した。生態系だけでなく、経済的な発展という側面からもニホンウナギの保全の在り方を提案している。 同書では、ニホンウナギの稚魚が密漁、密輸されている現状を指摘。本県などウナギの養殖が盛んな県が設置している稚魚の県外への販売制限や、日本と台湾の間の貿易制限を撤廃し、流通過程を追跡できる新しい流通管理システムを構築することなど、11の保全策を提言している。 同書は全4章構成で、第1、2章はニホンウナギの生態や個体数の減少の要因を説明。第3章で保全と経済発展の調和を踏まえた効果的な漁業管理や放流の方法を解説した。 海部氏は「保全の目標を明確にし、実効性のある対策に取り組まなければならない
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