第76期将棋名人戦七番勝負の挑戦者に、羽生善治竜王(47)が決まった。一度は挑戦権が遠のいたが、異例の6人によるプレーオフで訪れた好機をものにした。佐藤天彦名人(30)との七番勝負は、史上最多のタイトル通算100期の記録がかかる大舞台となる。
第76期将棋名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の挑戦者決定戦が21日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、羽生善治竜王(47)が稲葉陽(あきら)八段(29)に勝ち、佐藤天彦名人(30)への挑戦を決めた。羽生竜王は3期ぶりの名人獲得を目指す。名人戦七番勝負は4月11日に開幕する。 今期A級は、最終戦を終えて6人が6勝4敗で並び、史上最多人数でのプレーオフになった。羽生竜王は豊島将之八段(27)を破り、プレーオフの最終5局目である本局に臨んだ。 「十九世名人」を名乗る資格を持つ羽生竜王は昨年12月、竜王を奪取して「永世竜王」の条件を満たし、史上初の「永世七冠」も達成した。通算タイトル獲得は現在99期で、史上初の100期まであと一つに迫っている。稲葉八段の2期連続での名人戦出場はならなかった。(村瀬信也) 〈羽生竜王の話〉 プレーオフは全然想定していなかった。順位戦の対局の間隔があいて
枝野幸男・立憲民主党代表(発言録) 改ざんされた公文書に基づいて、この1年、国会や国民の皆さんにでっちあげの説明が繰り返されてきた。(財務省前理財局長の)佐川(宣寿)さんが1人でやったはずがない。森友学園問題は最初から首相にかかわる重要案件で、理財局長、財務大臣、首相、官房長官がバラバラに答弁するはずがない。まさに政権ぐるみで答弁ラインを作り、それにあわせて文書を改ざんした。財務省の問題ではなく、政権全体の問題だ。 佐川さんに国会で証言してもらうのは入り口の入り口でしかない。文書の偽造で罪に問われるかもしれないので洗いざらい話してくれるか、わからない。でも、佐川さんに期待しましょうよ。佐川さんも40年前にはこの国の未来のために大蔵省に入省した。「初心を取り戻して、国民のために証言してくれ」。そういう声を国民の皆さんから上げようじゃありませんか。 少なくとも財務省の方が1人命を亡くされ、空前
函館地検は20日、金塊計10・5キロ(時価約5千万円)をブラジャーに隠して密輸し税金を免れようとしたとして、台湾籍の20~47歳の女3人を関税法や消費税法違反などの罪で起訴し、発表した。 起訴されたのは邱淑芬(チウシュウフェン、47)と娘の郁婷(ユティン、20)、張恵瑛(チャンフィイン、47)の3容疑者。起訴状によると、3容疑者は氏名不詳者らと共謀し、昨年11月11日、台湾桃園国際空港から飛行機で函館空港に到着。金地金6個計10・5キロを申告しないまま持ち込もうとし、消費税など計約400万円の支払いを免れようとしたとされる。 道警などによると、3容疑者はおわん型に加工した金地金(直径11センチ、重さ1・75キロ)を、ブラジャーの上に布を縫い付けて2個ずつをパッドのように入れて隠していたという。函館税関の女性職員が通関検査の際に、3人の胸が硬いことに気づき発覚。3容疑者は調べに、「金塊は共犯
名古屋市立中学校での講演を文部科学省が調査していた問題で「時の人」となった前川喜平・前同省事務次官が21日、長野市で講演した。名古屋市立中への調査問題にも触れ、「個別の学校の教育について介入しないのが文科省の当たり前の感覚。あんな質問状を校長に送りつけるのは前代未聞だ」と批判した。 森友学園の国有地売却問題に絡み、財務省が決裁文書を改ざんした問題で渦中の佐川宣寿・前国税庁長官には、「本当のことを言わないと苦しい」とエール。 講演後の取材で、佐川氏にかけたい言葉はと問われ「本当のことを話すと、幸せになれる。本当のことを言わないと、やっぱり苦しいばかり。『佐川事件』なんて言われ方は本当に気の毒。本来はこれは国有地不当払い下げ隠蔽(いんぺい)事件ですからね。佐川さんの事件なんて言うのはおかしい」。 佐川氏は27日に国会で証人喚問が予定されている。 講演では「総理や官房長官だけでなく、官邸の周りを
大学生の読書離れに歯止めがかからない。国公私立大の約1万人を対象にした昨秋の調査では、1日の読書時間が「ゼロ」の学生が過半数を占めた。大学生に本に関心を持ってもらうには、どうすればいいのか。図書館にちょっとした仕掛けを作った大学もある。 「頭に気をつけて下さい」 腰をかがめて中に入ると、天井からぶら下がるように設置された本棚で四方を囲まれた。床から140センチほどの高さまでが開口部で、そこから自由に出入りができる。中央の柱を囲むベンチやクッションは緑色で統一され、落ち着いた空間になっている。 昨年4月、国学院大(東京都渋谷区)が図書館がある建物内に設けた「みちのきち」は、ずっと座っていたくなるような居心地のいいスペースだ。四方の本棚には、学生に希望を尋ねて購入した本や写真集など約800冊が並べられている。ベンチに座ると、本棚が目隠しになり、外を歩く人とも視線が合わない。 文学部日本文学科4
安倍1強体制の下での政官関係のゆがみを示す出来事が、立て続けに起きている。 一つは、政権に批判的な発言をしていた前川喜平前次官が名古屋市の中学で行った講演内容を、文部科学省が調べた件だ。自民党の赤池誠章参院議員と池田佳隆衆院議員が、同省に経緯を尋ねたり、市教委あての質問内容を点検したりしていた。 あの異様な調査の裏に、やはり政治家の存在があった。 もう一つは、同じ自民党の和田政宗議員がおとといの参院予算委でとった言動である。 財務省の太田充理財局長が民主党政権時代に首相秘書官を務めたことを取りあげ、「安倍政権をおとしめるために意図的に変な答弁をしているのではないか」と責め立てた。 共通するのは、官僚を政権を守る道具としてしか見ない姿勢だ。公務員を「全体の奉仕者」と定める憲法を無視し、権力は教育や人の内心に土足で踏み入ってはならぬという、戦後社会が築いてきた原則をわきまえない。見識を欠くこと
金子兜太氏は野生の人で、なまなましく生きて、句にケダモノ感覚がある。花鳥風月が嫌いな人だった。句にぶんなぐられたけれど気分がいい。 二〇一二年、兜太氏(当時九十二歳)が主宰する俳誌「海程」五十周年記念祝賀会があり、百四十人の野生的客人が集まった。まず藤原作弥さん(元日本銀行副総裁)が日銀時代のヒラ社員史を語った。組合活動にかかわり、福島、神戸、長崎の支店にとばされた。 とばされたって日銀だろ、と野生的客人はブーブーと文句をいった。つづいて、トラック諸島に赴任時代の上官だった西澤実さんが「金子君はな、戦争に負けそうなトラック島で、陸海軍合同俳句会をやったとんでもねえ野郎だァ」と大声で演説した。そのときにつくったのが、魚雷の胴にトカゲが這(は)い回ってるって句だ(魚雷の丸胴蜥蜴這い廻りて去りぬ)。しばらくすると薄っぺらい俳句誌を送ってきやがって、それが「海程」創刊号だった。(拍手)。それがなん
文部科学省が名古屋市教育委員会に、前川喜平・前文部科学事務次官の中学校での講演内容について報告などを求めた問題で、愛知県の大村秀章知事は19日の記者会見で「常識外れで、開いた口が塞がらない」と文科省を強く批判した。 大村氏は「問い合わせはしつこく、非常識な文面は圧力以外の何物でもない。文科省は事実関係を明らかにするとともに、関係者の責任を問うべきだ」と述べ、問題の糾明を求めた。 この問題では、市教委が文科省に質問の意図を問い合わせる考えを示している。大村氏は「市教委の対応に敬意を表し、全力でサポートしたい。オール愛知で守っていくべきだと思う」と評価した。 大村氏は、「教育は不当な支配に伏することなく公正に行われなければならず、学校活動の個別の内容に国が口を出すのは控えるべきだというのが、戦後教育の基本ではなかったか」と指摘した。(黄澈)
森友学園との土地取引をめぐる決裁文書の改ざん発覚後、国税庁長官を辞任した佐川宣寿氏(60)の証人喚問が20日、決まった。その国会答弁が改ざんの原因と政府が主張する佐川氏が、約9カ月ぶりとなる国会で何を語るのか。与野党の思惑は食い違い、疑惑解明につながるかは見通せない。
内閣官房報償費(官房機密費)の使い道を示す文書を開示請求していた市民団体が、国から一部文書の開示を受け、20日に内容を公表した。機密費の費目のうち、官房長官が管理し領収書も不要な「政策推進費」が全体の約9割を占めていたことが明らかになった。メンバーが起こした3訴訟で今年1月、最高裁が一部開示を命じていた。 国庫から機密費への入金額は既に開示されていたが、使い道に関する文書が公開されたのは初めて。 文書を公表したのは、2006年以降、開示を求めてきた大阪市の「政治資金オンブズマン」。小泉内閣の約11億円(安倍晋三官房長官、05年11月~06年9月)▽麻生内閣の約2億5千万円(河村建夫官房長官、09年9月)▽第2次安倍内閣の約13億6千万円(菅義偉官房長官、13年1月~12月)について使途の開示を請求したが、国は「全面不開示」として黒塗りの文書さえ出していなかった。 機密費の支出は月平均で約1
小沢一郎・自由党代表(発言録) (森友問題は)国民財産を特定の人にほぼ無償で払い下げるという問題で、あまりにもレベルの低い権力の乱用、私物化です。(文書改ざんは)財務官僚の劣化も問題だけどね、やっぱ、都合の悪いことを役人に押しつけようという政治家の根性はもっとひどいね。(内閣支持率は)もっと下がるんじゃないですか。30%まだあるのか。っちゅう感じだな。 彼(安倍晋三首相)の心理は分からないけど、このままズルズルと恥をさらしていくっちゅうのは、普通の政治家だと、ちょっと耐えられないよね。やっぱり潔くこの際、身を引く方がいいだろうとボクは思いますね。いくら頑張っても、このまま頑張り切れるとは私は思っていません。第1次(安倍政権)の時と似たような。(記者会見で)
カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。お笑い芸人。本名は竹山隆範(たけやま・たかのり)。2004年にお笑いコンビ「カンニング」として初めて全国放送のお笑い番組に出演。「キレ芸」でブレイクし、その後は役者としても活躍。現在はお笑いやバラエティー番組のほか、全国放送のワイドショーでも週3本のレギュラーを持つ(撮影/写真部・小原雄輝)この記事の写真をすべて見る 安倍首相夫妻(C)朝日新聞社 森友学園への国有地売却問題で財務省は12日、14の決裁文書を書き換えていたことを認めた。文書からは安倍晋三首相の妻昭恵夫人が森友側に「いい土地ですから、前に進めてください」と発言していたという記載も削除され、麻生太郎財務大臣は「(書き換えは)財務省理財局の指示で行われた」と説明。自身の辞任は否定した。政権を揺るがす事態に発展した問題について、カンニング竹山さんはどう考えるのか。 * * * 森友学園の
「難治がん」の記者が信じるのは、難病のつらさを知る安倍晋三さんだ 書かずに死ねるか――「難治がん」と闘う記者 野上祐(のがみ・ゆう)/1972年生まれ。96年に朝日新聞に入り、仙台支局、沼津支局、名古屋社会部を経て政治部に。福島総局で次長(デスク)として働いていた2016年1月、がんの疑いを指摘され、翌月手術。現在は抗がん剤治療を受けるなど、闘病中この記事の写真をすべて見る 「日朝平壌宣言から10年」のインタビューに答える、首相復帰直前の安倍晋三・自民党総裁=2012年9月7日午後、東京都千代田区 (c)朝日新聞社 働き盛りの45歳男性。がんの疑いを指摘された朝日新聞記者の野上祐さんは、手術後、厳しい結果を医師から告げられる。抗がん剤治療を受けながら闘病中。 【2012年にインタビューしたときの安倍さん】 * * * 言われた首相の安倍晋三さんは覚えておられないだろうが、なぜあんな言葉
安倍晋三首相・昭恵夫妻 (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る 麻生財務相 (c)朝日新聞社 「やかましいなあ」 【写真】安倍夫妻の森友疑惑に巻き込まれた麻生財務相 麻生太郎副総理兼財務相がいら立ちをあらわにしている。16日の参院予算委員会で答弁中、浴びたやじに対し、ドスのきいた声で言い返す場面もあった。 「安倍政権は今年度の予算が成立した段階で、財務相を交代させる算段で動いているが、肝心の麻生さんは『(森友疑惑は)俺は関係ねえ』と周囲にぶちまけ、『なんで、安倍晋三、昭恵夫妻のせいで俺が責められ、辞めなくちゃいけないのか』とはらわた煮えくりかえるほど怒っているようです。安倍首相も処遇に困っているようです」(官邸関係者) すでに「ポスト麻生」選びは水面下で始まっており、茂木敏充・経済再生担当相、岸田文雄・政調会長、鈴木俊一・五輪担当相らの名前があがっているという。 「茂木さんは猟官運動し
自民党・村上誠一郎議員 (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る “キーパーソン”の佐川宣寿前国税庁長官がようやく国会で証人喚問される。先日の自民党総務会で吠えた村上誠一郎元行革担当相が安倍晋三首相に退陣を直言した。 *** 今回の森友問題では政治や行政に対する国民の不信が大変なことになっている。しかし、財務省の文書改ざん問題として官僚に責任を押し付けようとしている。政治家が責任をとらなくていいのだろうか。結局はシワ寄せが弱いところへ行ってしまう。自民党の議員は政治家として良心の呵責を感じなくていいのだろうか。 森友問題、加計問題、稲田さんの防衛省の日報問題など、これまでに出てきた問題はどれもみな安倍晋三首相のお友達、心の友に対して人事や仕事を優遇してきたことが原因ではないだろうか。今回の森友問題では無謬(むびゅう)の伝統を受け継いでいた財務省が決裁文書の改ざんに手を染めた。問題の出発点
前文科事務次官・前川喜平氏 (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る 森友学園問題の一連の流れ “キーパーソン”の佐川宣寿前国税庁長官がようやく国会で証人喚問される。前文科事務次官の前川喜平氏が「森友疑惑」について直言する。 【図表で見る】森友学園問題の一連の流れはこちら * * * 国政調査権のある国会に提出された文書が改ざんされていたとは、民主主義が崩壊する事態で犯罪的行為だ。こんな悪事を、真面目で小心な官僚が、自らの判断でできるなど、到底考えられない。文書改ざんは、官邸との間ですり合わせがあって行われたとしか思えない。官僚が、これほど危険な行為を、官邸に何の相談も報告もなしに独断で行うはずがない。文書の詳細さを見れば、現場がいかに本件を特例的な措置と捉えていたかがわかる。忖度ではなく、官邸にいる誰かから「やれ」と言われたのだろう。 私は、その“誰か”が総理秘書官の今井尚哉氏では
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