バンコクのカオサンロード付近の屋台で大麻を売る女性。「試せる?」と尋ねるとすぐに火を付けようとした=2023年7月、筆者撮影 日本大学(以下「日大」)の学生の大麻及び覚醒剤所持事件が物議を醸しています。その理由は、真面目で模範的なスポーツマンの集団であることが期待される日大アメリカンフットボール部の不祥事であったことよりもむしろ、大学側の対応が世間の反感を買ったからではないでしょうか。特に8月2日にメディアの取材に対し「違法な薬物は見つかっていない」とコメントした林真理子理事長の発言が波紋を呼びました。では、なぜ大学側の対応が火に油を注ぐような結果につながったのか、そして大学生の大麻(及び覚醒剤)の使用をどのように考えるべきかについて私見を交えながら述べたいと思います。 世界各国で合法化が進んでいる 大麻については過去のコラム「大麻 海外で進む『嗜好(しこう)用』の解禁 日本はどうするか」