「インボイス」という意味の分かりにくい名称を付けてけむに巻いて、気が付けば弱い者はまたもやさらなる辛苦を味わう。10月から消費税のインボイス(適格請求書)の制度が導入される。これまで消費税の納税を免除されていた零細の法人や個人事業主も制度に参加すれば納税の義務が生じることになった。これは、消費税の税率を上げずに増税できる巧妙なわなではないか。 この制度を止めるための署名が50万人を超えたそうだが、岸田文雄首相はどこ吹く風、国民の声などまるで「ノーボイス」の形だ。何と岸田首相は、この署名の受け取りを拒否したというのである。全国各地で国民の、現場の声を聞く「勉強の夏」とうそぶいていたが、岸田首相はまったくそんな勉強はおろか、耳を傾けた形跡すらないのではないか。