当社のグループ会社である東芝欧州研究所は、無条件に安全な量子暗号鍵配信に関して、これまで同研究所が実現した鍵配信速度を約100倍高速化し、鍵配信距離20km、100kmの場合においてそれぞれ1.02Mbps、10.1kbpsの世界最高速度を達成しました。 従来は、鍵配信速度を向上させるために、液体ヘリウム温度への冷却が必要な超伝導単一光子検知器などを用いていたのに対し、今回は新たに通常の光通信で使用されるアバランシェ・フォト・ダイオード(APD)を単一光子検知器として利用し、鍵配信の大幅な高速化に成功しました。今回の成果は、これからの量子暗号ネットワークにおいて複数のユーザ間で実用的な鍵配信速度を実現するための重要な技術になります。また、今後の実用化に向けてはこの技術をベースにして可搬型高速量子暗号鍵配信システムの開発などに取り組んでいきます。 量子暗号鍵配信は、量子力学の原理にもとづき通