世界にわずか4台しか残っていない「純正調オルガン」。そのうちの1台が、学宝として京都女子学園建学記念館「錦華殿」に所蔵されている。 純正調オルガンは、明治時代に田中正平(1862年- 1945年)博士が発明したもの。ひずみのない澄んだ音がつくりだす美しい響きが特徴だ。当時のドイツ皇帝ヴィルヘルム2世(Wilhelm II.,1859年- 1941年)は純正調オルガンを、今世紀最大の発明の一つと称賛したという。 京女大にある純正調オルガンが制作されたのは1936年。制作後は仏教音楽協会のものとなり、本願寺築地別院を経由して、1947年に京女大に設置された。当時、仏教音楽協会京都支部の合唱活動に京女大の学生らが関わっていたことが、京女大に純正調オルガンが所蔵されることとなった由縁であるようだ。 京女大では、2011年度創立100周年創始111年記念事業の一環として、純正調オルガンの音の高さの調