偽の情報を含むインターネット上の「フェイク(偽)ニュース」を検証し、正誤を判定する大学と記者のプロジェクトが衆院選を契機に始まった。参加する記者らがファクトチェック(事実確認)をする仕組みで、衆院解散の九月二十八日から今月七日までに二件がフェイクニュースと判定された。 プロジェクトは、法政大社会学部の藤代裕之准教授と日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)が企画。事実関係が疑わしい記事を同大の学生有志九人が選別し、メールで報告を受けた新聞、テレビ、ネットメディアなど十八社の記者が関係先に取材して検証する。本紙からも参加している記者の三人以上が「事実と異なる」と判断した場合、フェイクニュースとしてネット上で公表する。 これまでフェイクニュースと判定された二件のうち、一件は「辻元清美が『大発狂』とネットで話題に」と題した投稿。大阪10区から立憲民主党で出馬予定の前職辻元清美氏が「突然、意味不
安倍晋三首相(自民党総裁)の街頭演説へのヤジや妨害が相次いでいる。自民党は組織的に演説の妨害を計画するグループへの警戒から、演説日程を直前まで公表しない異例の対応を取っているが、演説を聞きに行きたい支持者の気持ちは複雑だ。 「安倍やめろ!」 7日午後、千葉県のJR柏駅前で首相が演説を始めると「お前が国難」などと書かれたプラカードを手にした男女約20人が、首相に向けて一斉に声を張り上げた。声は首相が演説する間、続いた。 この前日、安倍政権に批判的とみられる人たちのツイッターでは「明日は柏14時らしいね」などと非公表の演説日程が飛び交っていた。 9月28日の衆院解散から今月7日まで、党本部が事前公表したのは京都など3府県の日程だけ。非公表分について党本部は「急に決まり、公表できなかった」と説明するが、反対派グループによる妨害行為への警戒や警備上の観点から箝(かん)口(こう)令が敷かれているよう
「こっちの友だちには『もう住めるのになんで帰らないの?』と聞かれる。みんなわからないんだよね」 都内にある集合住宅の一角。70代の男性は言った。震災で避難する福島県の5万5千人の1人だ。 原発事故前は南相馬市小高区で居酒屋をしていた。昨年7月に住民への避難指示が解除された地域だ。再来年の春には…
10日公示の衆院選(22日投開票)を前に、民進党支持組織の連合宮城が複雑な対応を迫られている。宮城1~5区の民進公認候補だった5人が希望の党と立憲民主党、無所属に分裂。労組ごとに各党の掲げる政策との距離感は異なるため、一枚岩になれずにいる。 <「一丸」を強調> 仙台市青葉区のハーネル仙台で6日あった連合宮城、民進、社民両県連の懇談会。連合の小出裕一会長が、民進系の5人を引き続き推薦する方針を伝えた。 小出会長は「民進系の一部が希望から『排除』されたのは想定外だが、安倍政権を倒すには一丸になる必要がある」と強調。比例代表は希望と立民との政策協定が間に合わず、自主投票とする経緯を説明した。 連合傘下の各労組は、これまで関係を築いてきた民進系候補と、新党が掲げる政策との間で、個別の対応を余儀なくされている。 自治労県本部(組合員1万5000人)は1区は立民新人、2、5区は共に無所属の元議員と前議
鉄道での全線復旧が決まったJR只見線の利活用と観光振興を図る奥会津版DMO(観光地域づくり推進法人)の設立を見据えた実証事業が7日、柳津、三島、金山3町で行われた。観光関係者らが、それぞれの町の特色を生かしてツアー客をもてなした。 只見線沿線の観光受け入れ態勢を整備しようと、元山形鉄道社長で日本観光鉄道(山形県)の野村浩志代表らが中心となり企画。各町の商店街や観光関係者らが協力した。読売旅行が主催する大型バス8台、約320人を受け入れた。 柳津町では、町の赤べこ伝説にちなんで「赤べこ商店街」と銘打ち、野菜の詰め放題や芋煮の振る舞いなどが行われた。三島町では屋号の看板が並ぶ街並みの見学、金山町では沼沢湖でヒメマスや特産品のマコモダケの魅力が紹介された。 ツアー客はJR只見線にも乗車し、只見川沿いの雄大な風景を満喫した。 観光関係者らは今回の成果を踏まえ、組織の整備や受け入れ態勢の充実などを検
1967年10月10日にAFPのマルク・フッテン特派員が撮影したチェ・ゲバラの遺体の写真。当時ゲバラの遺体が置かれていたボリビア・バジェグランデにある小屋の同じ流し台の前で(2017年9月30日撮影)。(c)AFP/AIZAR RALDES 【10月8日 AFP】1967年10月10日、南米ボリビアの小さな町に仮設された遺体安置所で、同国軍はマルクス主義者の伝説的革命家、エルネスト・ゲバラ(Ernesto Guevara)──通称チェ・ゲバラ(Che Guevara)の遺体を報道陣に公開した。 キューバ革命の英雄の最期を伝えるため、同国の政府所在地ラパス(La Paz)から南東へ約700キロ離れたバジェグランデ(Vallegrande)へ飛んだ報道陣の中に、AFPのマルク・フッテン(Marc Hutten)特派員(2012年死去)がいた。 ボリビア軍は当時、ゲバラは新たな民衆蜂起を起こそう
三陸鉄道の北リアス線に14日、宇都宮聖花さん(23)が運転士としてデビューする。岩手県宮古市で育ち、沿岸を走る列車を見て鉄道ファンになった。地域の復興への願いを乗せて走る。 宇都宮さんは地元の高校を卒業後、西武鉄道に入り、首都圏で駅員をしていた。三鉄が運転士を募集していることを知り、昨年4月に転職。同社の女性運転士は2人目で、11年ぶりの乗務になる。 高校1年生の時、震災が発生。宮古駅近くで激しい揺れに襲われた。怖くて動けなくなった時、一緒にいた先輩に手を握られ高台まで逃げた。震災後、中学生まで暮らした同市田老を訪れ、「がれきの山に言葉が出なかった」と振り返る。 北リアス線運行部に所属し、見習い運転で田老駅も1日何度か通る。「懐かしさとともに、高台に移った住宅街を見ると震災から6年が過ぎたことも感じる」 三鉄は、JR山田線の宮古―釜石間が2018年度末までに三鉄に移管され、第三セクターとし
大阪と名古屋を結ぶ近畿日本鉄道の「名阪特急」が運行を開始してから8日で70年を迎える。 スピードでは東海道新幹線にかなわないが、割安な運賃と快適さが支持され、現在も年180万人が利用する。 ◆「車内ひろびろ」 6日午後、大阪難波駅。「車内が広く、ゆったりと過ごせるので」。近鉄名古屋行き特急に乗り込んだ会社員生川博規さん(57)(愛知県一宮市)が語った。月7、8回、大阪出張があるが、急ぎの時以外は名阪特急を利用するという。 名阪特急は1947年10月8日に運行をスタート。「必ず座れる」を売りにした、私鉄では戦後初の有料特急だった。当時は上本町(現・大阪上本町)―近畿日本名古屋(現・近鉄名古屋)を結び、片道約4時間の旅。車内でおしぼりを提供したり、座席にラジオをつけたりといった先進的なサービスを次々に取り入れ、64年10月に開業した東海道新幹線とも張り合った。
安倍首相は7日午後、千葉県柏市のJR柏駅前に姿を見せた。演説の多くを核・ミサイル開発を進める北朝鮮の脅威への対応に割き、「この選挙は、どの政党に、誰に、日本の安全、未来を託すのかを決める選挙だ」と訴えた。 自民党は5日以降の街頭演説の日程を事前に公表していないが、柏駅前にはプラカードを持った人たちが駆けつけた。 最前列には党関係者が並び、前方には「安倍総理を支持します」「自民党しかない!」と書いたカードを掲げる人が陣取る。その中で首相が「国難突破解散」と名付けたことにちなみ、「#お前が国難」とのカードも見られ、後方には「大噓(うそ)つきにだまされるな!」とのカードを掲げるなど政権に批判的な人たちが集まった。司会者は、首相が登場する前から「静粛な環境」を呼びかけたが、首相の演説が始まると「辞めろ」などのヤジが飛び、対抗して「うるさい」と怒鳴り返す人もいた。 自民党や首相サイドが神経をとがらせ
拡大 民進党からの出馬にこだわっていた富井寿一氏の後援会事務所には、4日午後も民進党ののぼりが立っていた=宮崎県日向市 衆院選で民進党宮崎県連が小選挙区に擁立した立候補予定者2人が4日、ともに出馬断念を表明した。1区の元職道休誠一郎氏は、希望の党から1次公認を得たが、希望への不信感を強める県連が支援しない方針を示したため出馬を撤回。2区の新人富井寿一氏も、希望に反発して取りやめた。党本部が突如決めた希望の党への合流に翻弄(ほんろう)された県連だが、背景には宮崎を地盤とし、先に希望に入党した元文部科学相の中山成彬氏との確執などがある。 宮崎県日向市議である富井氏の事務所にはこの日、支持者から問い合わせが相次いだ。支持者の男性は「候補者は将棋の駒じゃない。党や県連の対応は問題だ」と語気を強めた。 県連は昨年12月に富井氏、衆院解散直前には道休氏の擁立を決定。ただ直後に党本部が希望への合流を決め
2017年の太陽光発電関連事業者の倒産件数が9月末時点で計68件に達し、年間の最多を更新した。東京商工リサーチが集計した。国の再生可能エネルギー政策の見直しで、固定買い取り価格が段階的に引き下げられ、市場拡大にブレーキがかかったことが響いた。再生エネ導入の動きは世界的に活発になっており、今後の推進策が焦点だ。 これまで倒産件数が最も多かったのは16年の65件で、更新は3年連続となる。17年は3カ月分を残して… この記事は有料記事です。 残り624文字(全文830文字)
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