東日本大震災の津波被害を受け、東京都で修復作業が行われていた陸前高田市立図書館(菅野祥一郎館長)収蔵の郷土資料のうち51点が、修復を終え20日に同市へ返還された。この日は市役所で返還セレモニーが行われ、市教育委員会と図書館関係者が古里の〝宝〟と言える貴重な資料再生に携わる人々へ深い感謝を示した。 津波で全壊した市立図書館は、およそ8万冊の図書すべてが被災。その後、海水や汚泥をかぶった本は同館の車庫跡にうず高く積まれていた。しかし平成24年3月、同館から依頼を受けた岩手県立図書館と公益社団法人日本図書館協会、県内の大学関係者が貴重と推定される郷土資料を発掘・救出し、乾燥などの応急処置を施した。 このうち絶版などにより再入手が困難である資料51点を、本格的な図書修復部門を持つ東京都立中央図書館が受け入れ。さらに26年5月、市立図書館の貴重書庫にあった資料も救い出され、この中の83点について
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