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ブックマーク / www.nippon.com (8)

  • 日本のインターネットの幕開けと進化

    「日のインターネットの父」と呼ばれるコンピューターサイエンスの第一人者が、日におけるインターネット発展・普及の歴史的出来事を解説、今後を展望する。 インターネットはそもそも、アカデミズムの中での実験的ネットワーク、つまり大学や研究機関の連絡、論文の交換、あるいは研究用データの交換という非営利の用途で発展してきた。研究者の草の根ベースのネットワークが一挙に広く普及するのは、1995年のWindows 95の発売が引き金となる。ここでは、日におけるインターネットの発展とその社会背景に焦点を当てて述べる。 JUNET——日初の研究用コンピューターネットワーク インターネットの技術的ルーツとしては、1969年米国防総省の研究開発部門ARPAが主導して開発を始めたARPANET、および同年AT&T社ベル研究所で生まれたUNIXというオペレーティングシステムが挙げられる。別々に生まれたこの2つ

    日本のインターネットの幕開けと進化
  • 本屋を失った街に三省堂書店が現れた日―北海道の留萌ブックセンター(上)

    人口2万5千人の留萌市から屋が消えたのは2010年12月。それから7カ月後、人口30万人以上でないと出店しないルールを持つ三省堂書店が出店した。それはどうしてだったのか。 4月だというのに、その日は雪がちらついた。地元の人は5月の連休が明けるまではスタッドレスタイヤを外さないという。ゆったりとした坂道を登りつめると、眼前に日海が広がる。北海道の西端にある留萌の海岸からは水平線の下へと沈むまん丸で真っ赤な夕陽を見ることができる。 留萌の坂道 美しい地名はルルモッペ(=潮の静かに入るところ)というアイヌの言葉に由来する。明治期ににしん漁により港町として留萌の地が拓けた。炭鉱業も栄え、1910年には留萌線が開通、続いて1932年には留萌港が竣工した。 昭和の頃、正月ともなると、新年を祝う人たちがこの坂道をぎっしりと埋め尽くしたものですよ。 タクシーの運転手が問わず語りに聞かせてくれた。通り

    本屋を失った街に三省堂書店が現れた日―北海道の留萌ブックセンター(上)
  • 人口2万人の街で10万冊の書店が成り立つ理由―北海道の留萌ブックセンター(下)

    人口減と出版不況。ふたつの「負」を打ち返すように10年続いてきた北海道留萌市の留萌ブックセンター。売り上げが予算を割ったことはない。地域の人と書店員の思いを重ね合って続いてきた10年の物語。 東京・神保町にある三省堂書店店を訪ねたのは、留萌から戻った翌月、5月半ばの朝だった。留萌市で誘致活動が起こった当時の札幌店長に話を聞くためだ。その人は、応接室に資料の積み上がった書類箱を抱えるようにして現れた。常務取締役の横内正広さんだ。 横内さんは留萌の人たちの熱意が三省堂書店の役員会議を動かした経緯を、時折資料を示しながら詳細に振り返った。90分の取材が終わりにさしかかった頃、その横内さんが思いがけない言葉を口にした。 「あれはほんとうに予想外でした」 横内さんは、腕組みをしてもう一度、同じ言葉を繰り返した。 「確かに私は開店時に言いました。2、3年経って、もし赤字になったら撤退することもあり得

    人口2万人の街で10万冊の書店が成り立つ理由―北海道の留萌ブックセンター(下)
  • 日本で唯一の「国際町」の今:新潟県南魚沼市から見える「国際化」の厳しい現実

    コシヒカリの産地として知られる新潟県南魚沼市は、約60カ国からの留学生たちが学ぶ国際大学の所在地だ。行政は彼らを「住民」扱いしていない。豪雪地帯の「陸の孤島」で閉塞的な生活を送る多様な人材を、今こそ地域活性化に生かすべきではないのか。南魚沼を拠点に活動するライターが問題提起する。 57カ国の出身者が集まる「国際町」 私たちの日常生活は「国際」という言葉であふれている。新聞記事で目にするのはもちろんのこと、空港、学校、駅、病院、会社など、当たり前のように名称の一部に使われている。 しかし、「国際」という言葉を含む地名はまれで、日に3つ(あとの2つは神奈川県の「湘南国際村」、長野県の「神山国際村」)しかない。 1982年、コシヒカリで有名な新潟県南魚沼郡大和町(2000年代の市町村合併で現在は南魚沼市)の16ヘクタールという広大な元農地に、日で初めて、そして唯一の「国際町」地区が生まれた。

    日本で唯一の「国際町」の今:新潟県南魚沼市から見える「国際化」の厳しい現実
  • 足元の教育が危ない―大学入試改革よりも公教育の立て直しを

    政府が推し進めていた大学入試改革が土壇場で頓挫した。「入試を変えれば教育が変わる」という発想自体が間違いだと批判する教育社会学者に、混迷する入試改革の背景と教育現場が直面する危機について聞いた。 中村 高康 NAKAMURA Takayasu 東京大学大学院教授。専門は教育社会学。1967年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。博士。著書に『暴走する能力主義』(ちくま新書、2018年)ほか。 崩れた改革の2柱 1990年に導入された大学入試センター試験は1月実施の今回で幕を閉じ、現在の高校2年生が受験することになる2021年入試から大学入学共通テストに代わる。だがいま、センター試験を止めること自体の意味が問われている。 19年末になって、政府がこれまで推し進めてきた大学入試改革が事実上覆された。まず11月1日萩生田光一文部科学相が英語民間試験の活用延期を表明。12月17

    足元の教育が危ない―大学入試改革よりも公教育の立て直しを
  • ふるさとの宝は失われていない—陸前高田市立博物館・文化財レスキューがつなぐ街の「心」

    4年前の東日大震災・津波で、人口約2万3000人の10パーセント近くを失った岩手県陸前高田市。街の記憶・歴史をつなぐ文化財レスキューの取り組みとその意義を、市の学芸員唯一の生存者が語る。 2011年3月11日—鮮明な記憶 あの日、私は、「陸前高田市海と貝のミュージアム」で貝類標管理のためのデータベースにデータ入力をしていた。午後2時46分、今まで経験したことのない大きな揺れを感じた。その揺れは6分以上も継続し、揺れが収まった後、館内の様子を見回り、その被害の大きさを目の当たりにした。 幸いにもその時間入館者はいなかったが、展示標はケース内でバラバラに散乱し、海の生き物たちの入った大型の水槽は倒れ、床は水浸しになっていた。当日勤務していた職員に、市役所に避難するように指示を出した後、再度、館内の見回りをしてから施錠して市役所に向かった。 市役所では駐車場と、道路を挟んだ公園に職員、避難

    ふるさとの宝は失われていない—陸前高田市立博物館・文化財レスキューがつなぐ街の「心」
  • 台湾の次世代型ライブラリーに注目集まる—図書館総合展

    昨年の図書館総合展で、初めて台湾の次世代型ライブラリーが紹介された。国内志向の強い日図書館業界に刺激となりそうだ。 2015年11月パシフィコ横浜で開かれた第17回図書館総合展で、初めて台湾の次世代型ライブラリーが紹介され大きな注目を集めた。この展示会には毎年日図書館関係者が全国から詰め掛けるが、台湾の首都台北に隣接する新北市政府(英語名:New Taipei City、旧台北県)の林寬裕文化局長が「台湾にみる次世代型図書館~知的情報交流空間のデザインと演出を検証」と題された分科会(主催:図書館流通センター)に招かれ、「24時間365日開館」を初めて実現した先進的な新中央図書館(唐連成館長)の概要について説明した。 会場に詰め掛けた156人の出席者の間からは「まさに理想の図書館だ」「実に魅力的な図書館だ」「日が見習うべき要素がいっぱいある」と感嘆の声が上がった。日で発行されてい

    台湾の次世代型ライブラリーに注目集まる—図書館総合展
  • 「地方自治でできないことはない」樋渡啓祐・武雄市長

    “ツタヤとスタバが入った図書館”――佐賀県の武雄市図書館が、開館3ヵ月で入館者26万人という人気絶頂ぶり。民間委託で、地方自治に風穴を開ける43歳の樋渡啓祐市長に直撃インタビュー。 樋渡 啓祐 HIWATASHI Keisuke 佐賀県武雄市長。1969年佐賀県朝日町生まれ。1993年東京大学経済学部卒業、総務庁(現総務省)入省。沖縄開発庁、内閣官房、高槻市市長公室長等を経て、2003年武雄市長に当選。2010年に再選を果たす。2007年関西大学客員教授。主な著書に『「力強い」地方づくりのための、あえて「力弱い」戦略論』(ベネッセ/2007年)、『首長パンチ 最年少市長GABBA奮戦記』(講談社/2010年)など。 “「TSUTAYA(ツタヤ)」と「スターバックス」が入った図書館”――佐賀県の人口5万人にしか過ぎない武雄市の市図書館が、民間委託で利用者を急増させ、全国から多数の見学者が押し

    「地方自治でできないことはない」樋渡啓祐・武雄市長
    wackunnpapa
    wackunnpapa 2013/08/28
    新自由主義の暴走がどこまで続きますかね。
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