【ワシントン=尾形聡彦】米ホワイトハウスのギブス報道官は4日、近く公表される米金融大手の特別検査結果に関連し、「議会に今すぐ(公的)資金の増額を求める必要があるとは思わない」と述べた。公的資金の追加注入が必要になっても、すでに用意されている枠内で対応できるとの見方だ。 米政府は、金融危機対応で7千億ドル(約69兆円)の公的資金枠があり、まだ1千億ドル(約9.9兆円)余り使い残している。ギブス報道官の発言は、公的資金の追加注入は1千億ドル以下の規模にとどまるという見通しを意味する。報道官は「資本増強が必要になる銀行は間違いなくあるが、そうした銀行はまずは民間で資金調達することになると思う」とも述べた。 米金融当局は、大手19行を対象にした特別検査で、景気がさらに悪くなっても耐えられる資本の厚みがあるかどうかを調べている。資本不足と認定された場合には、市場から自力で調達するか、公的資金の注