「システムの保守運用に関わる予算を削りまくるのは、ユーザー企業に限った話ではなく、元請けのITベンダーも同じ。自分たちがユーザー企業から安く仕事を取ってくるものだから、委託(下請け)先のITベンダーに対しても同じことをやる。付き合いが長いから我慢して仕事を請けているが、はっきり言って利益が出ていないので、そろそろ見切りをつけてもよいと考える」。 「低い単価に縛られて、最近は給与が全く上がらず成長の実感も持てない。保守運用から外れ開発の仕事がしたいと上司に訴えているが、保守運用要員の補充はなく、中高年の要員にはチャンスすら与えてもらえない。このまま定年までこの仕事をして過ごすことを想像すると死にたくなる。もっとやりがいのある仕事ができるよう転職することを考えている」。 度重なる料金引き下げ要求などユーザー企業の理不尽に耐えかねて、システムの保守運用業務から撤退するITベンダーが相次いでいる。