ひどい状態だ。ユーザー企業が丸投げしていたシステムの保守運用業務からITベンダーが撤退する動きを捉えようと企画した、この特集「極言暴論スペシャル!」だが、アンケート調査から浮かび上がってきたのは、予想以上に進む保守運用の現場の劣化と、客先に塩漬けにされ将来が見えない技術者の姿だ。多くのユーザー企業で保守運用の現場は「限界集落」と化しており、まもなく大惨事となりそうだ。 この特集ではITベンダーとユーザー企業の関係者を対象に実施したアンケート調査を基に、これまで4回に分けて、ITベンダーの撤退の動きや撤退理由、常駐技術者の境遇、ユーザー企業側の言い分などを紹介してきた。システム開発における多重下請けや炎上プロジェクトの問題がよく知られているのに対して、システム保守運用の問題は表沙汰になることが少なかったが、ITベンダーの“実力行使”により一気に明るみに出たと言える。 アンケート調査から見えて
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