前回までは、OpenFlow ver1.0をベースにして、プロトコルで規定されている仕様、およびその仕様に沿った使い方、活用事例を紹介しました。最終回である今回は、OpenFlow ver1.1およびver1.2の仕様の内容に言及するとともに、それによって新たに実現できる活用例を紹介します。 4.1 OpenFlow ver 1.1の追加機能 OpenFlow ver 1.1 では表のような機能が追加されています。その内容について、特に大きなものを中心に見ていきます。 4.1.1 複数テーブル OpenFlow ver1.1では、OpenFlowスイッチが単一のテーブルではなく複数のテーブルを持つ場合を想定しており、複数テーブル間の処理(パイプライン処理と呼ばれます)も規定されています。また、グループテーブルと呼ばれる特殊なテーブルも定義されています(グループについては後述)。複数のテーブ