これまで(第1回/第2回)の解説で、標的型攻撃の流れと手口をご理解いただけたと思います。 中でもAPTという標的型攻撃の特殊なケースでは、豊富な開発資金と、強い動機により、各フェーズで用いられるカスタマイズテクニックは非常に高度であり、簡単にはあきらめない執拗(しつよう)さが特徴としてみられます。このテクニックのレベルと執拗さに違いは見られるものの、一般の標的型攻撃においても、基本的に攻撃や感染に気付かれないように工夫を凝らしている点では共通しています。 情報をなるべく多く窃取するために、隠密に事を運ぶ、この行動形態に着目しながら、標的型攻撃対策の勘所について考えたいと思います。 脆弱性が利用されると・・・? 前回、侵入リスクを減らす手段を解説する中で、脆弱性対策の重要性を説明しましたが、それ補足する形で、脆弱性が利用された場合の様子を紹介するビデオを用意しました。 ビデオは2010年の初