性暴力やセクハラ被害を訴える「#MeToo(私も)」のうねりの中で、作家・ブロガーのはあちゅうさんは電通勤務時代の先輩社員のハラスメントを明らかにしました。不要な痛みを押しつける連鎖を止めたいというはあちゅうさんの思いを聞きました。 一通りの嵐が過ぎ去りました。昨年12月中旬に出た記事はたくさんの人に読まれ、心ないバッシングも受けました。沈静化し、日常に戻りましたが、人々の心の芯まで届いた実感は正直、希薄です。みんなが一瞬はワーッと飛びついたものの、関心はほかの話題に移り、あっけなく終わったのだとしたら悔しいです。 セクハラを拒否したことで退職後も嫌がらせが続いていました。8年間、ああ言えばよかった、こう逃げればよかったと自分を責め、後悔してきました。親しくしていた編集者さんが彼の本を出すと聞き、私が受けたハラスメントを伝えたら、「はあちゅうさんはいつ許すんですか」と。私が許す問題なのか、