鹿児島県阿久根市の出直し市長選で、再選を果たした竹原信一市長は1日、市役所庁舎内にある市職員労働組合(落正志委員長、約200人)の事務所に早期退去を求めることを明らかにした。職員給与を高いと批判し、「市役所改革」を掲げて選挙戦を戦った竹原市長は、組合事務所については「市民の財産の目的外使用」にあたると主張していた。こうした要求は異例で、市職労は「活動に支障が出る」と困惑している。 組合事務所の退去について、竹原市長は1日午前の初登庁後、記者団に対し「悪平等であり、市民の税金を不当に使ってしまう運動ばかりしている。背任組織だ。退去はなるべく早くやります」と述べた。退去は選挙公約にも掲げており、当選を決めた5月31日夜にも、「主権を市民から取り上げた自治労(市職労)は阿久根から出ていってもらう」と宣言していた。 市職労は市庁舎別館の一室(約50平方メートル)を使用している。市行政財産の使用