読者のみなさんは、「アタッチメント・ペアレンティング」という育児法をご存知だろうか。米小児科医ウィリアム・シアーズ博士とマーサ夫人によって20年も前に提唱された育児法だが、これがいま米国で大きな論争を巻き起こしている。 日本語で「愛情育児」や「密着育児」とも訳されるこの育児法は、主に「 母乳で育てる(breast-feeding)」「ベビースリング(布状の抱っこひも)を使って子供と密着して過ごす(baby-wearing)」「添い寝をする(bed-sharing/co-sleeping)」といった育児スタイルを推奨しており、これらを実践することで親子の絆が深まり、子供が健やかに育つとしている。 論争の火付け役となったのは、この育児法を特集した米タイム誌の表紙だ。「Are you mom enough?(あなたは母親として十分ですか)」というやや挑発的な見出しの横で、26歳の母親が腰に手