愛知県蒲郡市のスーパーがフグの肝を販売し、県が「絶対に食べないで」と注意を呼びかける騒ぎになった。国はフグの肝には毒があるとして販売を禁じているが、問題のフグは地元ではよく食べられていたという。なぜ、これまで問題にならなかったのか。 売られていたのは「ヨリトフグ」の切り身と肝のパックで、15日に5個売れた。県によると、買った人の一人が偶然、「ふぐ処理師」の免許を持っている人で、「肝が入っている」と保健所に連絡。県は返品を呼びかけたが、すでに2パックは食べられた後だったという。健康被害は確認されていないが、県警は16日夜、蒲郡市のスーパーを食品衛生法違反容疑で家宅捜索した。 厚生労働省は、フグの肝には猛毒のテトロドトキシンなどが含まれるおそれがあり、肝を食べて死亡した例もあることから、種類にかかわらず食品衛生法で販売と提供を禁じている。毒のある部分を処理してフグを売るには都道府県などに届け出