緊迫するエジプト情勢の影響を受け、商品市場で石油価格の上昇が止まらない。世界の3大指標は軒並み上昇し、欧州の北海ブレント原油は2年4カ月ぶりに1バレル=100ドルを突破した。昨年末から上昇が続く国内のガソリン価格への影響も心配される。 1月31日のロンドン市場では、北海ブレント原油の先物価格が前週末より1.59ドル高い101.01ドルをつけた。2008年9月以来の高値水準だ。ニューヨークのWTI原油先物価格も92.19ドルと2日続けて上昇。東京でも取引されている中東ドバイ原油も94.8ドルと3日連続の値上がりで、じりじりと100ドルに迫っている。 実は、石油価格はエジプトの混乱前から上昇基調にあった。「世界の景気回復による需要増による上昇に加え、昨年11月に米国が大規模な金融緩和をしたことで、投機マネーも流れ込んでいるようだ」(大和総研・浜口政己シニアストラテジスト) 商品市場の価格