北東アジア・太平洋地域には、武力紛争の恐れが大きい場所が2つあります。今回はこれらと日本の関連についてです。 1つは朝鮮半島。北朝鮮と韓国との紛争です。昨年2010年の3月には韓国軍の哨戒軍「天安」が北朝鮮によって撃沈され、12月には延坪島への砲撃事件がありました。戦争は歴史の中だけの出来事ではなく、いまもって現実の脅威であることが、砲火によって明らかになったといえるでしょう。 もう1つが台湾海峡。中国と台湾との紛争です。こちらは朝鮮半島とは対照的に、今は小康状態にあります。しかし戦争の脅威がなくなったわけではありません。中国軍は台湾に侵攻する能力を高めています。また台湾側は中国と友好関係をとりもちつつも、万一に備えて中国本土まで届く新しい巡航ミサイル「雄風2E」の製造に入りました(WSJ 2010/12/10)。 朝鮮半島と台湾海峡で、それぞれ韓国と台湾の側に立って介入する能力をもち、そ