2010年08月15日18:22 カテゴリ本経済 よい起業と悪い起業 著者の前著でもArrow, Solow, North, Phelpsなどの巨匠が一致して認めるように、経済成長の要因として圧倒的に重要なのはイノベーションである。しかしそれについての経済理論はほとんど存在しないという点でも、彼らの意見は一致している。それは新古典派理論が結果としての均衡状態を記述する静学理論であり、その過程としての起業家精神を分析する道具をもっていないからだ。 本書は、その空白を埋めるようとする試みである。率直にいって、新古典派に対応するようなMicrotheoryが構築されているわけではないが、これまで経済学がイノベーションをどう説明してきたかはていねいにおさらいされている。特に「セイの法則」でしか知られていないJean-Baptiste Sayが、起業家精神の理論の先駆者として紹介されている。 Ent
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