今夜も私はいつものように東京の町全体が見渡せる都内某所の高層ビルの一角で夜をまたいで仕事をしている。誰にとっても仕事が必要であるように、noon75にとっても食べていくためのライスワークである仕事があり、締め切りがあり、納品物があり、そして作品のクオリティを保つために必要な努力とノウハウがあり、そして最前線で生きていくための知恵があり、やや古い言葉を使えばプロの矜持というものがある。 書くことのプロとは何かという多元的な問いがあるが、それはむろんどのようなジャンルにおいてプロなのかという問いかけに収斂されるだろう。たとえばライターとして生きるということは誰の口にも優しい離乳食を書くということであり、詩人として生きるとは誰の舌にも毒となりうる野蛮な言葉をまき散らすことであり、小説家として生きるということはある世界の姿をありのままに描き嘘で読者をだます不誠実な誠実さを獲得することである。 それ