昨年2月の北海道夕張市。冬の電力不足は、道民の生命にかかわる=平成23年2月、北海道夕張市(藤井克郎撮影)(写真:産経新聞) 関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の稼働で、関電管内の冬の電力需給は逼迫(ひっぱく)を免れる見通しだ。だが、大飯原発以外の再稼働が進まぬ中で、冬に需給が本格化する北海道電力管内では、住民の生命にかかわる需給問題が深刻化している。東京電力福島原発事故から1年半。その間、電力問題ひとつ解決できない政府の元では、国民生活の安定などとても望めない。 関電管内では今冬、最大電力需要に対する供給余力を示す予備率が最も厳しい2月で4・1%となり、安定供給に必要とされる3%を上回る見通しだ。関西広域連合は独自の節電目標の策定を検討しているが、東日本大震災以降、夏・冬と続いてきた数値目標付きの節電という息苦しさから解放されるのは喜ばしい。 しかし、北海道電管内で