30数年前、授業も、バイトもない日の夕方、ごろんと横になって、何気なく、姉が買ってきた「詩とメルヘン」という本のページをパラパラとめくっていた。名もなき詩人たちの拙いけれど、光る言葉と、それを補うようにバックにはプロの有名イラストレーターの絵が見開きで掲載されている。しかも、責任編集はやなせ・たかしとある。まだ、アンパンマンも何もない時代である。世間的には「えっ、『てのひらを太陽に』って、あのひとが作ったの?」という認識くらいしかなかっただろう。しかし、ぼくは、これも姉の影響で、やなせ・たかしの詩集は全部集めていて、特に「希望」という詩が好きだった。 そのひとの編集か、と思った。投稿券がついていて、入選すると6000円の原稿料がもらえると書いてあった。毎月の応募数は1万~多いときで2万篇を超えることもあり、選ばれるのは12,3篇だった。 しかし、ぼくは、何の根拠もなく自分なら、もっと、面白
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