仕事が順調に進んだので、きょうは一日休みをとることができた。 しばらく映画を観ていないので、映画でも…と思ったが、 もうひとつ食指の伸びるプログラムがない。 ポランスキーの新作にはちょっと興味を惹かれたが、 結局、京橋のフィルムセンターに、 吉村公三郎監督の遺作「襤褸の旗」を観に行くことにした。 三国連太郎が足尾鉱毒事件の田中正造に扮した作品である。 1974年に作られた映画で、封切りで観た覚えがある。 1974年といえばぼくが大学に入った年だが、 どんな感想を抱いたのか、いまとなっては明瞭な記憶がない。 ただ三国連太郎の限りなく狂気に近い熱演が印象に残っている。 この映画をもう一度見たくなったのは、 福島原発事故による放射能汚染の取材を続けているからだろう。 せっかくの休みだから 気分転換できるものを見ればよさそうなものだが、 どうも現実を引きずってしまって、そういう気にはなれなかった。
![「襤褸の旗」…日本百年のデジャ・ヴュ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/afaebd2e551e4480e5a5dc3f5ce5d07ee1c420ce/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2F3.bp.blogspot.com%2F-KC9M8aO-iDE%2FTqRNREIRxjI%2FAAAAAAAABDM%2FjfOEnnc9Stc%2Fw1200-h630-p-k-no-nu%2F%2525E7%25259F%2525B3%2525E7%2525A5%25259E%2525E7%2525AC%2525AC%2525E4%2525B8%252580%2525E5%2525B0%25258F%2525E5%2525AD%2525A6%2525E6%2525A0%2525A1%2525E3%252581%2525AE%2525E9%252599%2525A4%2525E6%25259F%252593.jpg)