例年なら遅くても5月までには発生する「台風1号」が、今年はまだできていない。7月に発生した1998年以来、18年ぶりの遅さになる。気象庁によると、台風1号の発生が遅い年は、7~9月にまとまってできる傾向があるという。集中的に日本に接近や上陸をすれば水害が起こりやすくなる。 同庁によると、24日現在で台風発生の兆候はみられないという。太平洋東部の赤道付近の海面水温が平年よりも高い状態が続く「エルニーニョ現象」が2014年夏から続いていたが、今月にも終息する見通し。終息する年は台風1号の発生が遅くなる傾向があるという。そうした年はこの時期、インド洋の海面水温が上昇して積乱雲が発生し、一帯の気圧が低くなる。それに伴って、台風の発生場所のフィリピン近海が高気圧に覆われるようになり、台風ができにくくなる。 気象庁アジア太平洋気象防災センターの石原洋予報官は「発生が遅くても年間発生数は結果的にほぼ平年