記録ラッシュの背景に「厚底シューズ」 正月の箱根駅伝は記録ラッシュに沸いた。各区間で過去にない好タイムが次々と刻まれていく。5人全員がナイキの厚底シューズで臨んだ青学大が往路を完勝。復路もトップを快走して、大会記録を7分近くも短縮する10時間45分23秒で2年ぶり5回目の総合優勝を果たした。 今大会は10区間中7区間(2、3、4、5、6、7、10区)で区間記録が誕生。1区は区間記録と7秒差、9区も区間記録と12秒差だった。学生時代に箱根駅伝を走り、スポーツライターとして20年近く、陸上競技を取材してきた筆者は今回の記録に驚いている。これまでの“常識”が大きく覆されたからだ。 正直に書こう。2区相澤晃(東洋大4年)は45秒ほど、4区吉田祐也(4年)は1分半ほど、7区阿部弘輝(明大4)は故障上がりだったことを考えると1分半ほど、筆者のイメージより区間タイムが良かった。 好タイムの要因は天候に恵