南極大陸に生息するアデリーペンギンは毎年夏が訪れる10月頃、海岸部の雪が早く消える岩場を選んで巣作りをする。草や木のない南極で、巣作りに欠かせない材料は小石で、適度な大きさの小石を積み上げそこにメスが卵を産み、お腹の羽毛がないところを押し当てて、自分の体温で卵を暖める。 ペンギンは外敵や寒さから身を守るために集団で暮らしいるので、巣作りもルッカリーと呼ばれる繁殖場で一斉に行われる。ところがペンギンの中にも、働いたら負けと思っている個体がいるようで、ご近所さんがせっせと集めた小石をこっそり盗んでいくという光景がよく見られるそうだ。