文/元川悦子 毎年恒例だった元日の東京・国立競技場開催ではなく、12月13日に日産スタジアムで行われた今年の天皇杯決勝。ガンバ大阪対モンテディオ山形という顔合わせになったゲームは、宇佐美貴史とパトリックのゴールでG大阪が2点をリードして後半へと突入した。 山形としては、リスクを冒しても攻めに行くしかない。1週間前にJ1昇格プレーオフでジェフユナイテッド千葉を倒して4年ぶりのJ1切符を手にした百戦錬磨の石崎信弘監督は、後半途中から千葉戦で決勝点を挙げた山崎雅人を下げ、林陵平を投入。林をトップ、ディエゴとロメロ・フランクを2シャドウに置く勝負布陣を敷いた。 その交代の2分後、3バック左に陣取っていた34歳のベテラン・石川竜也が思い切った攻撃参加から鋭いクロスを上げた。これを松岡亮輔が触り、最後はロメロ・フランクが飛び込んでゴール。山形が一矢報いることに成功する。最終的に宇佐美の一撃を食らって頂