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ブックマーク / hsyf610muto.seesaa.net (28)

  • ではワイルド11について: 武藤文雄のサッカー講釈

    牛木氏の連載終了、言い換えればサッカーマガジンがサッカー言論界のリーダシップを執る座から自ら降りる事の宣言も衝撃的だが、望月三起也氏の連載終了もこれまた1つの事件である。 70年代、望月氏は少年キング(って今でもあるのかなあ)に連載していた「ワイルド7」と言う作品を中心に、当代きっての人気マンガ家だった。その望月氏が、当時マイナスポーツだったサッカーが大好きで、JSLの三菱に大変な肩入れをしていた。その肩入れ振りが、何とも愉しい連載だった訳。大体、当時は「ワイルドイレブン」と言う名前の連載だったのだから。若い方々に理解いただくためには、尾田栄一郎氏とか岸斉史氏あたりが、ハンドボールの某チームに肩入れして商業誌に連載を持っていると考えてもらえばいいだろうか(すみません、最近読むマンガと言うのは、坊主が買って来る少年ジャンプくらいなもので)。 ちなみに氏は、レッズとジュビロのサポータと公言さ

    whirl
    whirl 2016/04/04
  • 中毒患者必敗の理: 武藤文雄のサッカー講釈

    現場を押さえている連中には勝てないのだよ。でも、心配は無用だ。40年間、堪能し続けてきた。この程度の愚行はいくらでも経験してきた。 ワールドカップ予選に、直前の準備試合で選抜チームに完敗するような、およそベストとは言えないメンバで立ち向かった事もある。アジアカップに学生選抜を派遣した事もある。連戦連敗の上、一言の反省も語らない代表監督を抱き続けた事もある。ジーコに全てを委ね、ドイツで自爆したのも愉しい思い出だ。Jリーグ開始時に、JSL屈指の強豪だったヤマハが加入できなかった事も相当なスキャンダルだった。日協会御用達の若年層育成単独クラブの存在など、質的なルール違反そのものだ。Jリーグ黎明期のPK戦が愚行なのは言うまでもないが、JSL時代にも採用し失敗していた事を知る人は案外少ないかもしれない。底辺まで8人制を採用する事で、少年たちから出場機会を奪う方策も相当なものだ。 これだけ過ちを繰

  • 知恵が足りない: 武藤文雄のサッカー講釈

    Jリーグが2015年シーズンより、新方式を導入するらしい。「らしい」と表現したのは、情報の露出が少ない事、あまりに愚かしいので結局成立しないのではないかとの希望的観測、カエサルから見れば凡人でしかない私は「見たいものしか見えない」から目を背けている、など色々な事情から。 件については、以前述べた事がすべて。あまりに筋が悪いと考えている。短期的なキャッシュインを除くメリットが見当たらないからだ。 それにしても、J当局の知恵の足りなさには呆れてしまう。 ワールドカップ大会での日本代表の見事な試合直後でも、Jリーグの観客は極端には増えなかった。同様にどんな素敵なプレイオフを行い、一般の方々からの注目を集めたとしても、それだけではダメなのだ。そうやって広げた間口を契機にサッカーに触れてくれた人々とを、Jリーグ観戦に定着させる方策がなければ、結局トータルな観客増にはつながらない。 さらに言えば、

  • 「腐ったミカン」から16年: 武藤文雄のサッカー講釈

    レイソルを率いてJを制覇したネルシーニョ氏について。 レイソルの鮮やかな勝利については、別途講釈を垂れようと思う。ただし、レイソルの優勝を称える報道があふれる中、不思議だったのは、ネルシーニョ氏の16年前の悲劇について言及するマスコミが、あまり見つけられなかった事だ。そう昔の事ではないのだが。 ハンス・オフト氏が率い92年のアジアカップを初制覇した日は、USAワールドカップまであと一歩にせまりながら、93年秋に「ドーハの悲劇」に散った。 そして、94年日協会は、かつてのブラジルのスーパースタアだったファルカン氏を監督に招聘した。氏は独特の選考眼で、意表をつく選手をチームに加えながらチームを作った。しかし、同年のアジア大会の準々決勝で韓国に苦杯。就任1年足らずで更迭される。もう少し様子を見てもよいのではないかと言う意見も多かったが、当時の川淵強化委員長はそう決断した(後年、氏が協会会長に

  • モンテディオの陥落: 武藤文雄のサッカー講釈

    3節残して、モンテディオのJ2降格が決まった。 隣県にホームタウンを持つベガルタのサポータとしてと言うよりは、遥か彼方30年前に東北サッカー界で青春を送った、あるいは40年来日本代表を追いかけてるサッカー狂として、いくばくかの感想を述べたい。 最初に結論を述べる。 この4シーズンのモンテディオの活動は、正に「日サッカー史に残る快挙」である。賞賛、尊敬の言葉しかない。 まず、必ずしも経済規模に恵まれないこのクラブが、堂々と3期に渡りJ1の地位を維持した事がすばらしい。 Jリーグにはエスパルスを筆頭に、明確な親会社を持たないクラブは多数存在する。このうち、サッカー王国(少々古い言葉で恐縮だが)の清水は別格で特別な存在だ。そして、アルビレックス、コンサドーレ、アビスパ、そしてベガルタと言ったクラブは、ホームタウンが政令指定都市で人口が非常に多いと言う特色がある(たとえば欧州においては、人口10

    whirl
    whirl 2011/11/08
    地方TVでインタビュー受けてたおばちゃん(所謂「サポ」っぽくはない感じ)が来年もコバ監督がいいみたいな事言ってたよ。俺もそうは思うけれども単身赴任キツイとか言ってたしなあとかいろいろアレだよね
  • セレッソの冒険が終わった: 武藤文雄のサッカー講釈

    J2に陥落して3期にわたり苦闘を続け、J1に復帰した昨期は鮮やかに上位進出してACL出場権を獲得、さらにACLでは1/16ファイナルでライバルのガンバに競り勝ってベスト8進出。技巧と判断力の富んだ若手選手と、実戦的なブラジル選手をうまく組み合わせた攻撃指向の強いサッカーでのアジア制覇への野望は、失敗に終わった。 勝負は、金甫炅がラフプレイ2発で削り出されたところで決まった試合だった。1目は金相植が、完全に足裏を見せて当たっており、2目の崔[吉吉]淳は、止めようと思えば止められたのに意図的に止めなかった頭突き。来であれば、この時点で全北は9人になってもおかしくないほど、ひどい反則だった。しかし、金相植にしても崔[吉吉]淳にしても、ホームグラウンドの試合で、物事を無難にまとめる習性があるアラブ系の主審ならば黄色で止まると判断しての事だったのだろう。 いつもいつも言っている事だが、このよう

  • もう土下座の機会は来ない: 武藤文雄のサッカー講釈

    いつも、いつも、私の期待を、全く予想外の斜め上に外してくれる選手だった。そして、最後の最後まで、信じられない外し方をして、私たちから去って行ってしまった。 いつも、いつも、「おい、何をやっているんだ」と野次を飛ばしたくなる選手だった。そして、最後の最後まで、「おい、何をやっているんだ」と叫ばれながら、私たちから去って行ってしまった。 いつも、いつも、「まだやれる、もっとやれる」と思わせてくれる選手だった。そして、最後の最後まで、「まだやれる、もっとやれる」と皆から支えられ、私たちから去って行ってしまった。 私がはじめて、松田直樹を見たのは、1993年の日開催のワールドジュニアユースだった。敵FWと正対して自分得意の間合いに詰めるうまさ、敵のパス方向を適切によめる読みのよさ、いわゆるフィジカルの強さを活かした強い当たり。まだ16歳の若者が、ここまでできるのだ。そして、前年のアジアカップ制覇

  • まだ書く事はいくらでも残っている: 武藤文雄のサッカー講釈

    名前:武藤文雄 一言:プロフィールはこちら メールはhsyf610mutoアットマークyahoo.co.jpまで Twitterはこちら

  • シンガポールにて: 武藤文雄のサッカー講釈

    現地社員の車に乗ると、リバプールのマフラーとクッションが置いてある。 私「リバプールを応援しているのですか?」 彼「そうです。私のクラブはリバプールなんです。」 私「リバプールはワールドクラブカップで日に何回か来た事があるから生で見た事があります。」 彼「でも一度も世界チャンピオンにはなってないんですよ。」 私「でも何回も欧州を制覇しているのだから、やはりすごいですよね。数年前にも来日した時はジェラードの全盛期だっけど、やはりすばらしい選手でした。」 彼「今でもすばらしい選手です。」 私「おっしゃる通り(笑)。」 彼「武藤さんはプレミアではどこが好きですか?」 私「欧州のクラブは特にどこが好きと言うのはありません。」 彼「そうか。Jリーグですね。Jではどこを応援しているのですか。」 私「私のクラブはベガルタ仙台。さっき、故郷が地震で被害を受けた話をしたでしょう。その仙台のクラブですよ。ラ

  • カズと言う奇跡: 武藤文雄のサッカー講釈

    明日は、日本代表対Jリーグ選抜のチャリティマッチ。 重苦しい日々が続く中で、長谷部や長友らが帰って来てくれて、有料試合を観られる事を素直に喜びたい。両軍の選手達それぞれに、多くの想いがあるだろう。観戦するサポータ達にも、複雑な想いがあるだろう。私にも、仙台出身のサッカー狂として、何とも言えない想いがある。 ただ、とにかく、私は華やかなスタア達の競演が観られればそれで十分だと思う。 ちょっと視点を変えて、改めてカズについて考えてみた。カズがアジア最優秀選手になったのは93年のドーハの悲劇の年。あれから、なんと18年の月日が経った。あの年に生まれた子供が、普通にJリーガなのだ。そして、今なお元気にプレイをして、さらに今回のチャリティマッチでも、主役の1人として君臨している。いったい、この男は何なのだろうか。 カズについて5年前にこんな事を書いた。これは自分なりにカズの記録としては決定版?なので

    whirl
    whirl 2011/03/29
  • 仙台にはベガルタがある: 武藤文雄のサッカー講釈

    日発売のエルゴラッソ2011年3月16日発売号。 多くの読者はもうご存知だろうが、ベガルタ特集、と言うか「地震に負けるな!」と言う日中のサッカー人からのメッセージ集だ。不肖講釈師もコラムを書かせていただき、末席を汚させていただいている。このような企画を早急に組んでくれた同誌に多謝。 1面と最終面に渡るぶちぬきのゴール裏写真と、自らも被災した板垣晴朗氏のコラム。2、3面の各クラブサポータの方々の声、第2次大戦の戦災や阪神大震災を生き抜いてこられた賀川浩氏からの重厚な励まし。ライバルモンテディオの番記者佐藤円氏の激励。4、5面には、カズを筆頭にJリーガ、監督達からのコメント。ブラジル在住下薗昌記氏による、ワシントン、ジーコらブラジルサッカー人の言葉。あと、拙稿。6、7面は海外からのメッセージ、8、9面は各Jクラブの現況紹介。11面には、「サッカー仲間ができる事」活動の紹介。また、川端編集長

  • ベルマーレの英断: 武藤文雄のサッカー講釈

    ベルマーレが大胆な普及策を行おうとしている。ホームタウンの4種登録の選手全員を、無料招待の対象にすると言う事だ。私はこの施策を高く評価する。 この施策は、ただの小学生無料招待ではない。抜粋するが、湘南ベルマーレの4種登録チームであった「湘南ベルマーレジュニア」の活動終了に伴い、弊クラブと地域の指導者の方々がお互いに手を取り合って4種年代の選手育成にご協力させていただくための具体的な取り組みのひとつとして企画を実施します。と言う点が非常に重要。 ベルマーレは従前、他のJクラブ同様、小学生段階のプライマリチームを持っていた。それをやめるのは、(私が、ベルマーレのホームタウンで少年を指導している立場から見ても)、非常に勇気あり評価される適切な判断に思える。小学校時代に秀でた選手を選抜して鍛えても、それがトップの強化に直結するとは限らないのだ。むしろ、広域のサッカー少年達を手広く「君たちは、皆ベ

  • 日本協会(日本代表)に「広報担当」を: 武藤文雄のサッカー講釈

    どうやら、代表監督人事も煮詰まって来たようで、その手の報道も目立ち始めた。よい監督と契約ができ、その監督が日サッカーのために働く事を愉しんでくれる事を、まずは期待したい。 ただし先日述べたように、監督の上位者として強化責任者を明確にして責任を持たせる事はとても重要だと思っている。現実にそのポストに就くべき原博実氏が、実質的に新監督との契約交渉に臨んでいる模様なのは大変結構な事。ぜひ、そのまま強化責任者として、強力に新監督をサポート願いたいものだ。 そして、今日のお題は、上記エントリでもったいぶって講釈では語らなかった「代表チームと言うか日協会の新たなポスト」について。 ズバリ、「広報担当」です。「報道担当」の方が、日語としては正確かもしれない。 パラグアイ戦後に指摘した岡田氏の問題点、その3番目で触れた「マスコミへの対応の悪さ」への対応と理解いただいても構わない。 岡田氏監督時代に、

    whirl
    whirl 2010/08/11
    「彼」か
  • 岡田氏への論評について: 武藤文雄のサッカー講釈

    稿は、サッカーライト層に対して読むに耐えない文章で金を稼ぐ事を生業としている人に向けて書いたものではない。彼らは別にサッカーを好きな訳でも何でもなく、うための手段として使っている。それはそれで、日サッカーを広げるためには必要悪として存在するのだ。これらの必要悪については、我々は別に対策を打つ必要があろうが、難しい問題だ。 稿はそうではない心あるサッカー人に対して、書かせていただいたものである。 大会前に岡田氏を批判していた人達が、今でも岡田氏に文句ばかりを言うのは美しくない。 もちろん、結果が悪くなかったとは言え、それだけで、監督の評価をするのはよくない。悪くない結果を残してくれた監督だとしても、是々非々で論評するのはとても大切だ。 しかし、大会前にさんざん岡田氏に文句を言っていた以上は、「恐れ入りました」とか「ごめんなさい」くらいは、1回ハッキリ言ってもバチは当たらんだろうと言

  • 夢は叶い、悔しさに震え、未来を恐怖し、改めて感謝する: 武藤文雄のサッカー講釈

    とにかく悔しい。あれほど「完璧な試合」を堪能すると言う幸せな時を過ごしたのに、勝てなかったのだ。 ワールドカップでこう言う「完璧な試合」を見たかったのだ。いや、やりたかったのだ。当に幸せな3時間だった。でも、それでも、歓喜を味わう事ができないなんて、こんな悔しさを味わうなんて。そして、さらに絶望的な想いにとらわれている。もう2度と、このような見事なチームを所有する事はないのではないかと。 試合が進む。いや進んだのは「試合」ではなくて「時間」だな。双方、ガップリ四つ。田と遠藤を軸にいくら攻め込んでも、最後ダ・シルバが立ち塞がる。とにかく忌々しい。でも、パラグアイから見ても同じに思えた事だろう。「何なんだ、あの22番は」と。 もちろん、最後に中澤とダ・シルバが立ち塞がる事に成功するには理由があって、双方の組織守備が実に見事だからだ。オルティゴサの展開を止めるために遠藤を前に出し、サンタクル

  • 悪夢の大会直前負傷: 武藤文雄のサッカー講釈

    コートジボワール戦。結果、内容云々よりも、ドログバと今野の負傷がショック。どちらの場面もそれぞれ、かなり荒っぽく激しい当たりではあったが、何とも不運な事になってしまった。 ドログバが中澤を外した瞬間に闘莉王が激しくアプローチするのは当然だが、あのように飛んで当たるのは極めて危険。結果的に先方を傷付けてしまったが、自分も負傷するリスクがあるかなり問題あるアプローチだった。この試合で、あの位置で、あのような当たりをする必要があっただろうか。言い方は悪いが、直前の自殺点のショックもあったのかもしれない。 こちらの報道を読んだ限りでは相当深刻な状況。負傷退場時の映像でも、右腕に力が入らない模様だったが、当に「肘の骨折」だとすると、確かに大会には間に合わないかもしれない。何とも申し訳ない気持ちもするし、当にワールドカップでドログバが見られないとしたら、とても寂しい。 序盤戦は無理でも、何とか中盤

    whirl
    whirl 2010/06/05
    こーいうのも含めてフットボールだと思うというかなんというか
  • (書評)祖国と母国とフットボール: 武藤文雄のサッカー講釈

    書は在日コリアンのサッカーライター慎武宏氏が、在日コリアンサッカー界の歴史を俯瞰した上で、これからの方向を探ろうとした作品だ。非常に読みどころの多いだが、私が気に入ったのは以下3点だった。 まず何より梁勇基だ。大阪朝鮮高時代にインタハイにも出場、プロ入りを目指し阪南大に進み、ベガルタに加入し、国内屈指のMFに成長し、ついには北朝鮮代表にたどり着いた梁。決して多い分量ではないが、その経歴が要領よく描写されている。 そして、慎氏は梁から、(我々ベガルタサポータとしては)涙が出るようなコメントを引き出している。 「監督、チームメート、サポーター。それに仙台在住の在日の方々も当によくしてくれてる。(中略)そういう方々の支えがあって、今の自分がある。だから、僕は”大阪の梁勇基”でもなければ、”在日の梁勇基”でもない。”仙台の梁勇基”というのが一番ピンときますね。」 書には多くの在日コリアンサ

  • 久保竜彦が生きている: 武藤文雄のサッカー講釈

    過日揶揄した今週号のサッカーダイジェスト。当然ながら、小林伸二氏モノの他にも、ちゃんと愉しませてくれる記事はありました。題して「久保竜彦インタビュー、ドラゴンは死なない」。 JFLのツェーゲン金沢でプレイする久保。これまでの6節を、ほぼフル出場、3得点を挙げているとの事だ。そもそも久保が、フル出場に近い状態になる事そのものが、久しぶりのはず。それだけでも嬉しくなって来ているが、インタビューは、長期に渡る負傷がようやく癒えようとしている事を予感させてくれるから嬉しい。 かつて、日最高のストライカとして君臨した久保。と、言っても代表チームにおける全盛期は03年末から04年前半までの、僅か半年強だったのだが。でもこの試合を含め、あの頃の久保は当にすごかった。繰り返し述べているが、あれだけ短い期間の活躍にもかかわらず、日本代表のストライカとしての印象は、釜、カズに匹敵するものがある。 その

  • 佐藤寿人のPKへの疑問: 武藤文雄のサッカー講釈

    昨日のサンフレッチェーエスパルスのサンフレッチェの先制点は、佐藤寿人がPKをトリックプレイで決めたものだった。私はこのPKは(アイデアは秀逸で、思わず吹き出したが)ルール違反だと思う。主審はやり直しを命じるべきだったのではないか。 まず件のPKの概要。まずサンフレッチェは槙野がボールをセット。右利きの槙野は助走のためにゴール中央よりやや左寄りに後退し、背後(敵陣の反対側)に身体を向け、点を仰ぎ集中を高めるようなそぶり。その瞬間、やや右寄りにいた寿人が急に挙動を開始、左足でボールをネットに流し込んだ。GK西部はなすすべがなかった。 しかし、ルールブックのペナルティエリアの条項にはペナルティキックを行う競技者は特定されなければならないと明記されているのだ(日協会発行、サッカー競技規則2009/2010 第14条による)。念のため、原も参照した(どうでもよいが、日協会発行版の装丁は原をそ

  • エルゴラッソ宇賀神友弥インタビュー: 武藤文雄のサッカー講釈

    日(3月1日)発売のエルゴラッソに掲載されている、レッズの新人選手宇賀神友弥のインタビューが抜群に面白い。 この選手については、レッズユース出身で流通経済大で活躍し、出戻りの形でレッズに加入した事と、競争の厳しいレッズの中でもレギュラ候補の地位を確保している事くらいしか知らなかった。また流通経済大についても、1軍相当のチームが関東大学リーグ、2軍相当がJFL、3軍相当が関東社会人リーグに席を置き(3軍チームとは言え、天皇杯出場権を後一歩で逃すような強力なチーム)、選手に実戦経験を積ませる事で良好な選手を多数輩出している事くらいしか知らなかった。 宇賀神のこのインタビューは、同大学で行われている強化を内側から具体的に説明してくれているのみならず、ユースで伸び切らなかった選手がいかにして今日の地位を築いて来たかを自分の言葉で見事に語ってくれているものだ。 宇賀神は1年次は上記3軍にも入れなか