なーんかこう、やーな読後感のマンガ、間瀬元朗「イキガミ」について。 パラレルワールドの現代、日本。国家繁栄維持法は、国民に命の尊さを認識させるため、無作為に選ばれた国民を1000人にひとりの確率で死亡させるという法律。小学校入学時に注射されたナノカプセルが肺動脈にひそみ、18歳~24歳で破裂して若者を突然死させる。本人にその死亡予告証=「逝紙」が届くのは死亡の24時間前です。 主人公は死亡予定者に「イキガミ」を届ける公務員。24時間後の自分の死を知った若者たちは、どのような行動をとるのか。主人公はそれを目撃してゆきます。 既刊三巻に描かれたエピソードは六つ。自分をいじめた同級生に仕返しをする男。ラジオで歌うミュージシャン。恋人が帰るのを待つ女性。迷子の老人を捜す介護士。母親を殺そうとする息子。妹に自分の角膜を移植する兄。 限られた時間の中で生きる若者たちの姿に感動……って、おいっ。 ヤング