菅氏が「その指摘は当たらない」と言うときは大体当たっているように見える。つまり総裁選立候補について「全く考えていない」と否定するほど「四六時中考えています」と告白しているようにしか見えなかったのである。菅さんはわかる人にはわかるサインを送っていたのだ。 ©文藝春秋 しかもここ数日での決断ではない。菅氏出馬の一報が出た日の読売にこんな記事があった。 《「次の首相はどうか。やるなら応援するよ」自民党の二階幹事長は6、7月と2か月連続で行った菅氏との会食で、こう水を向けた。いずれでも菅氏は「ありがとうございます」と応じ、二階氏の申し出を拒否しなかった。》 この記事のタイトルは「総裁選、『安倍後継』菅氏に焦点」(8月30日)。