菅総理が、国連演説にまで「最小不幸社会の実現」をもちだしたのですが、疾病を間違って読んでしまったおまけまでつきました。しかし、誤読を揶揄するよりは、「最小不幸社会」が、ほんとうに日本が目指すべき社会のありかたなのか疑問に感じます。 現時点では、どうしても、目先の円高問題や、尖閣沖での漁船衝突事件をめぐっての、中国の強硬姿勢や政府対応に問題がなかったのかということに目が奪われてしまうのはしかたないこととして、「最小不幸社会」というビジョンの是非についてはもっと議論が必要だと感じます。 まず、菅総理がなぜ、わざわざ国連で「最小不幸社会」をめざすという演説を行ったのかはよくわかりません。いったいどの国々にアピールしたかったのでしょうか。そのターゲットが想像できないのです。はたして、諸外国が日本に期待するニーズに合っているのかという疑問が湧いてきます。 アジア近隣の途上国からすれば、グローバルな水