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ブックマーク / k-houmu-sensi2005.hatenablog.com (6)

  • これぞ知財高裁!というべき判決〜「引用」理論の新たな展開 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~

    以前ブログでも取り上げた「鑑定証書カラーコピー事件」*1。 第一審判決が、鑑定会社(被告)による「鑑定証書添付用縮小カラーコピー」の作製を複製権侵害と認定し、著作権114条2項に基づいて6万円(+遅延損害金)の支払いを命じたことが物議を醸していたのだが、それから僅か5ヶ月ちょっとで、知財高裁があっと驚くような被告側逆転勝訴判決を出した。 これぞ知財高裁!と言いたくなるような鮮やかなこの判決を、ここでは暫し堪能することにしたい。 知財高裁平成22年10月13日(H22(ネ)第10052号)*2 控訴人:株式会社東京美術倶楽部 被控訴人:X 控訴人は、原審に引き続き、件「縮小コピー」の「複製」要件該当性を争い、控訴審では特に、著作権法47条等に言及しつつ「鑑賞性色彩がある部分が利用された場合に限り」複製権侵害となる旨主張していた。 このような主張は、「雪月花事件」等に着想を得たものと考えら

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    wideangle 2010/10/19
  • Googleへの拒絶反応の行方 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~

    昨年、和解案が公表されて以来くすぶっていた問題が、5月5日の回答期限を前にして、一気に吹き出し始めているようだ。 「ネット上で書籍の内容を閲覧・検索できる米グーグルのサービスが日でも波紋を広げている。著作権侵害を訴えていた米出版界と同社の間で昨秋に和解案が固まったが、その当事者に日の作家や出版社も含まれる可能性があるためだ。和解案を受け入れるかどうかを決める期限は5月5日に迫っている。作家や約2500人で構成する日文芸家協会は会員に対し、和解したうえでデータベースから著作物の削除を求める手続きを取るよう勧めている」 (日経済新聞2009年4月25日付朝刊・第3面) という記事が出た日の夕方には、 「著作権管理団体である日ビジュアル著作権協会(東京・新宿)は25日、同協会に所属する著作権者の約半数にあたる174人の作家らが、米グーグルが進める書籍データベースへの収録をめぐる和解案か

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    wideangle 2009/04/28
  • ついに潮目が変わったか? - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~

    著作権法に携わる実務者にとっては驚くべき逆転判決が出た。 「日国内で録画したテレビ番組をインターネットを使って海外でも視聴できるようにするサービスは著作権法に違反するとして、NHKと民放9社が運営会社に事業差し止めなどを求めた訴訟の控訴審判決が27日、知的財産高裁であった。田中信義裁判長は差し止めと賠償を命じた一審判決を取り消し、テレビ局側の請求を棄却した。」 (日経済新聞2009年1月28日付朝刊・第34面) 結論がひっくり返ったのは、浜松の事業者が被告となっていた、いわゆる「ロクラク事件」であり、これまで仮処分、訴第1審、と東京地裁で放送事業者側が盤石の勝利を収めていた事例である。 典型的な「カラオケ法理によりサービス提供事業者の著作権侵害責任が肯定された事例」として、勇敢なチャレンジャーが三度屍を積み重ねる、という結末が控訴審でも予想されただけに、 「番組を録画、転送しているの

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    wideangle 2009/01/30
  • “なし崩し”を絵に描いたような流れ・・・ - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~

    つい5年ほど前に、「禁断の刑事罰」が盛り込まれたばかりだというのに、早くもここまで来た。 「企業の技術情報の流出を防ぐため、経済産業省が検討している新法の骨格が明らかになった。現行の不正競争防止法は会社の技術情報を社員や元社員らが無断で業務以外に使用・開示する行為を禁止しているが、新法ではその前段階である情報の不正取得も禁止対象とする。刑事手続きで一部情報を非公開にする特例も設ける。同様の規制は欧米などで整備済みで、日企業の競争力を保つように知的財産権の保護を強める。」(日経済新聞2008年9月12日付朝刊・第1面) 前回の改正の時点で既に噂にはなっていたし、お役所方面から課されるここ数年のアンケートときたら、現行法の刑事罰をより強化する方向に誘導する意図が見え見えの誘導尋問ばかりだったから、ある程度予測はできたのであるが、それにしても・・・という思いはやっぱりある。 記事によれば、

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  • 書店、冬の時代続く。 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~

    先日はハリーポッターの最終巻発売でちょっと盛り上がった感のあった書店業界だが、1日の朝刊に並んだ2件の記事を見ると、そんな話題もある種の“仇花”に過ぎないのか・・・とため息を付きたくなる。 「大日印刷は31日、書籍販売大手の丸善が8月20日に実施する約43億円の第三者割当増資を引き受けると発表した。これにより大日印刷の丸善株保有比率(議決権ベース)は40.78%から51.28%に上昇し、丸善を子会社とする。すでに大日は丸善の筆頭株主だが、書籍販売不振で丸善の業績は低迷しており、増資引き受けで教育向け事業を強化する。」(日経済新聞2008年8月1日付朝刊・第10面) 「「青山ブックセンター」「流氷書房」などの書店を運営する洋販ブックサービス(東京・港)は31日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額は53億9500万円。グループ会社で洋書取次の日洋書販売(同)が同日、販売不

    書店、冬の時代続く。 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~
  • 一枚の写真が招いた「悲劇」 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~

    以前のエントリーで紹介した、祇園祭のポスターをめぐる著作権侵害事件*1。 出版社や印刷会社だけではなく、ポスターを発注した「八坂神社」まで被告にされてしまった(しかも請求が認容されてしまった)この事件に対しては、「著作権の世界もここまで来たか」と感慨を持って受け止めるむきもあるのかもしれないが*2、自分は、判決文を読めば読むほど、これがある種の“悲劇”であるように思えてならない。 東京地判平成20年3月13日(H19(ワ)第1126号)*3 原告:A(趣味として、京都の祇園祭を中心に写真撮影をする者) 被告:サンケイデザイン株式会社 B(サンケイデザイン株式会社の代表取締役、八坂神社の三若神輿会会長) 株式会社白川書院 C(白川書院の代表取締役) 八坂神社 件は、原告が平成14年7月17日に撮影した祇園祭の写真を、被告らが (1)被告Bが京都新聞に掲載した広告(平成15年、16年は写真を

    一枚の写真が招いた「悲劇」 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~
    wideangle
    wideangle 2008/03/24
    悲しすぎる。
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