2016年度の大学入試センター試験が1月16・17日に行われ、これを皮切りに本格的な入試シーズンが始まった。「日本の最高学府」と呼ばれ国内最難関大学とされる東京大学の2次試験も、2月25・26日の2日間にわたって実施された。 東大の入試問題といえば、難解で多くの人にとっては無関係な存在のように思えるが、実は最近ひそかに注目を集めているのをご存知だろうか。ここ数年、『今なら解ける!大人のための東大数学入試問題』(齋藤寛靖/講談社)、『歴史が面白くなる 東大のディープな世界史』(祝田秀全/中経出版)など、受験生向けというよりは大人が楽しむための“東大入試問題本”が数多く出版されている。 政・官・財、そして司法の世界に多数の人材を輩出してきた東大の入試問題には、どんな特徴があり、どれほど難しいのか。自身も東京大学を卒業し、約30年もの間英語講師として大手予備校・代々木ゼミナールで東大英語の授業を