さて、これはどういうことかというと、ちょっとわかりにくいかと思うので補助線を入れてみたいと思います。「クローンの出会い」という物語を入れると、この物語の気持ち悪さがよくわかるんです。AとBは絶対的関係で結ばれたんですが、いろいろあってBは死亡しています。絶望したAは、AとBのクローン、A´とB´をつくり、自殺する。その後、A´とB´は出会って、AとBが絶対的関係を成就させたかのような外観が形成された。さてこの物語において、最後に出会ったA´とB´はAとBでしょうか? 答えは否ですね。全く別人が出会っているということで、単なるむなしい出会いがあったというだけであります。 私が見た映画のあらすじというのは、つまりこういう映画でありまして、2013年にタイムスリップするというのは、そこまで生きてきた人を全部いなくして、2013年時点のクローンを一度つくり直して、そしてそこから新しい未来をやり直す