一緒に合成麻薬MDMAを使用した女性の容体が悪化したのに放置して死亡させたとして、保護責任者遺棄致死などの罪に問われた元俳優押尾学被告(32)の論告求刑公判が14日、東京地裁(山口裕之裁判長)であり、検察側は懲役6年を求刑した。裁判員らによる評議を経て、17日に判決が予定されている。 押尾被告は保護責任者遺棄致死と麻薬取締法違反(譲渡)の2罪について無罪を主張している。 検察側は、死亡した飲食店従業員田中香織さん=当時(30)=の死亡時刻は容体が急変してから約1時間後だったと主張。「すぐに病院に搬送していれば百パーセント近く救命できた」とする医師の証言から、適切な措置を取っていれば救命できた可能性が高いとしている。 弁護側は、田中さんは異変後すぐに死亡したとしており、「心停止する前に病院へ搬送されていても、救命可能性は30〜40パーセントだった」との別の医師の証言を根拠に、たとえ救急